Fintech
(写真=Thinkstock/Getty Images)

FinTech(フィンテック)という言葉を随所で耳にするようになってきた。「Finance」と「Technology」を掛け合わせた造語であり、金融とITをあわせたサービスを展開しているスタートアップを意味するものとして、ここ数年注目されている。

ビジネスコンサルティングファームのアクセンチュアが昨年まとめた業界レポートによると、2013年にはグローバルレベルでFinTech関連への投資額は約29.7億ドルとなり、2009年の3倍以上に拡大している。これは、ファイナンシャルサービス領域において、急激な変化が起こりつつあることを示唆している。現在その投資額の6割近くが米国となっているが、直近ではロンドンをはじめとするEU全般での成長が著しく、今後はアジア圏でもその投資が拡大することが期待されている。

この領域では、単なるテクノロジーのみならず、実際の市場でのカスタマーインサイトにマッチしたサービスになっているかどうかが、成長と拡大を進める上での最大の要因となるだけに、日本でのビジネスの拡大が大きく期待される分野となっている。こうした状況を反映するように、FinTech業界には多くの話題企業が登場し始めている。


日本国内FinTech(フィンテック)先駆け的企業2社 既存サービスに変化をもたらす

国内だけを見渡してみてもFinTech系の企業はかなり目立つ存在となってきている。クラウド会計ソフトのfreee(フリー)の台頭で、老舗の弥生会計もついにクラウドへの参入を余儀なくされた。また、家計簿アプリとして資産管理ツールを提供するマネーフォワードは、個人のお金の管理に関する概念を大きく変化させる存在になっている。

先行企業に追随するように、様々な国内FinTech企業も続々登場している。そのいくつかを紹介しよう。


BearTrail

BearTrailはDr.Wallet(ドクターウォレット)という家計簿アプリを、ネット上で提供している会社である。同社の発想がユニークなのは、無駄な時間をいかに減らし、豊かな時間を生み出すかをコンセプトとしており、この家計簿では日本初でレシートを撮影するだけでオペレーターが入力作業を代行してくれるという、もっとも入力の簡単な家計簿サービスを提供して注目される存在だ。


ZUU

投資ツール関連でその一翼を担っているのが、ZUUが提供するZUU Signalsだ。このソリューションでは、ユーザーの保有株や注目株に関する重要な情報のみを、独自のアルゴリズムで厳選し提供する。またユーザー自身が売り/買いの株価を設定することにより、その株価に近づいた際に、分かりやすい信号でアラート表示をするなど、重要な情報のみを分かりやすく入手し、資産運用を行うことが出来るツールとなっている。


Liquid

ネット上の金融取引では、なりすましやフィッシングなど詐欺トラブルも多発しているため、セキュリティ関連企業にも注目が集まっている。そんなセキュリティ領域で注目されるのが、Liquidだ。同社が提供するLiquid Payは、独自の生体認証技術を用いた決済サービスで、物理的IDを発行することなく既存IDよりも高いセキュリティを示現する低コストサービスに注目が集まっている。


レジュプレス

FinTechビジネスにおいて、さらに注目されるのがクリプトカレンシー(暗号通貨)と呼ばれるものだ。暗号を利用した偽造や情報の書き換えを防止するテクノロジーが盛り込まれている。この領域おいては「ビットコイン」が有名だが、まだ派生的な参入機会が残されている、ブルーオーシャンであるといえよう。

そんな中、国内で注目されるのがレジュプレスだ。同社の提供する「coincheck for EC」は、ECサイトにおいて購入者が行ったビットコインでの支払いを、日本円に換金して振込みを行うというシステムである。月額利用料なし、決済手数料1%という低額決済を実現しているところが、大きなバリューを提供するソリューションと見られている。

このように国内でもFinTech業界のスタートアップが続々と誕生しており、その全てを紹介しきれない状態だ。SNSのようなコミュニケーションコンセプトベースでのサービスでは、米国が群を抜く状態となっているものの、FinTechではロンドン勢も急激にその地位を築きつつある。日本勢もグローバルな戦いの中で、ソートリーダーシップとしての地位を確立するチャンスはまだ多く残されており、この領域における国内のスタートアップからは、目が話せない状況となっていることだけは間違いない。

(ZUU online)

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