昨年末に燃料電池自動車(FCV)の販売開始を発表したトヨタ自動車 <7203> の製品企画本部ZFチーフエンジニアの田中氏は3月5日、東京国際フォーラムで開催された「イワタニ水素エネルギーフォーラム」で講演し、順調に販売も滑り出したFCVのMIRAIについて、あくまで普及モデルの確立にこだわる姿勢を明らかにした。

「イワタニ水素エネルギーフォーラム」は、水素供給事業者である岩谷産業 <8088> が主催する水素エネルギーの普及を図るイベントで、第9回となる。今回は、資源エネルギー庁の燃料電池推進室長や、東京都環境局の担当者が参集。加えて、トヨタや本田技研工業など民間からも識者が参加して、水素エネルギー社会への移行を目指した現状と課題について知見の共有を図った。

同フォーラムでトヨタの製品企画本部の田中義和氏も講演し、MIRAIの開発の背景などを紹介した。その中で、同氏は、MIRAIをプレミアム・カー化させるのではなく、あくまで広く普及する自動車にしていくとの考えを明らかにした。

現在、トヨタ自動車は、FCV・MIRAIの希望小売価格を約723万円と、同社の高級車ブランドの「LEXUS」の価格をやや下回る水準だ。日本政府や地方自治体からの補助を得て400万円程度の価格となっており、今後の、生産体制整備とコスト抑制による低価格化がどこまで進むかについても、焦点の一つとなりそうだ。

(ZUU online)

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