プレミアムバンキングやプライオリティーバンキングと呼ばれる金融機関への預け入れ資産額の多い御得意様向けのサービスを比較してみます。シティゴールドやHSBCプレミア(事業撤退)などは有名でしたが、邦銀でも行われていることは意外と知られていません。

概ね、1000万円以上の預け入れ残高というのが基準です。享受できるメリットとして、よく見られるのが預金金利優遇やATM手数料・送金手数料の無料などといったものが挙げられます。それでは、国内でサービスを行っている主要なプレミアムバンキングについて具体的に見ていきます。

【参考:預け入れ資産1億円以上を対象としたプライベートバンク関連】

日本版プライベートバンク成功へ向けて〜現代富裕層の悩みと金融機関の4つの課題〜
プライベートバンクへの期待〜その幻想と真実〜
「プライベートバンクサービス」≠「プライベートバンク」?〜富裕層サービスの真実〜
資産1億円以上限定、富裕層向け「プライベートバンク」サービスの比較

三菱UFJ信託銀行 「エクセレント倶楽部」

特徴:健康や旅行のサポートや優遇サービス・遺言手数料の割引など

その他:世帯合計(個人ではない)の預け入れ額が1,000万円以上をゴールドステージ、2,000万円以上をゴールドステージ・プラス、3,000万円円以上をダイヤモンド・ステージに区分けしています。

参考: 続・1000万円以上を預けると優遇の受けられるプレミアムバンク vol5〜三菱UFJ信託エクセレント倶楽部編〜

【保存版】2019年、知らないと損する「お金のはなし」
相続対策に失敗した「元富裕層」の悲惨な末路

三菱東京UFJ銀行 「クォリティ・ライフ・クラブ」

特徴:24時間健康サポートや外貨両替レート優遇やファイナンシャルプランナーによる資産運用相談優遇・松屋等の百貨店での優遇サービス

参考: 続・1000万円以上を預けると優遇の受けられるプレミアムバンク vol4〜三菱Quality Life Club編〜

シティバンク銀行 「シティゴールド」

特徴:海外送金手数料等優遇・専用ラウンジ利用サービスの利用・海外ATM手数料無料など。

参考: 続・1000万円以上を預けると優遇の受けられるプレミアムバンク vol2〜Citigold編〜

HSBC銀行  「HSBCプレミア」

http://www.hsbc.co.jp/1/2/hsbc-premier-jp

(※)7月末をもって既に東京支店以外の全支店が閉鎖され、現在は東京支店のみの限定的なサービスになっています。HSBCが展開していた日本のプライベートバンキングビジネスについてはクレディスイスが買収しましたが、HSBCプレミアは買い手が見つからず完全に撤退のみという結果になっています。

みずほプレミアムクラブ

特徴:専門の担当者による資産形成コンサルティング・旅行等の手配・小田急百貨店外商カード発行など

参考: 続・1000万円以上を預けると優遇の受けられるプレミアムバンク vol3〜みずほプレミアムクラブ編〜

三井住友信託銀行「ベストクオリティ」

特徴:遺言信託手数料割引・貸金庫使用料金半額など

その他: 住友信託銀行のアドバンテージサービスは、300万~、1,000万~、3,000万円~の3つのクラスに分かれている。

参考: 続・1000万円以上を預けると優遇の受けられるプレミアムバンク vol6〜三井住友信託銀行ベストクオリティ編〜

三井住友銀行 「SMBCクラブ50s」

その他:他行と違い、預り資産額1000万円以上ではなく、50歳以上で500万円以上の預け入れ残高のある顧客が対象。退職世代を囲いたいという戦略だと考えられます。

また、参考情報としてですが、生命保険や介護保険などのでも、契約内容によっって通常とは異なる優遇を受けられるサービスがあるようです。
参考: 介護、育児、健康…困った時に備えて知っておきたい『生命保険の付帯サービス』のまとめ

この様な情報は、知っておいて損はないので、一度気になった金融機関に足を運んでみるのもよいかもしれません。

(2012/12/11追記)本稿の続きとして 続・1000万円以上を預けると優遇の受けられるプレミアムバンク~サービス解説編~ も投稿しました。宜しければ、併せてお読みください。

【保存版】2019年、知らないと損する「お金のはなし」
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※ 掲載されている情報は記事公開時典のものです。

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