セブン-イレブン
(写真=Getty Images)

コンビニで少し贅沢な商品を買ってしまった経験はないだろうか——。

セブン-イレブンが数年前から力を入れている高付加価値商品「セブンゴールド」シリーズ。「金のハンバーグ」から始まったこのシリーズは、今では金のビール、金のおむすび、金のアイス、金の食パン、金のビーフカレー、金の麺などが続き、現在40品目で200億円を売り上げている。同社は、金のシリーズとして高価格帯のPB商品を提供し、好評を博していたが、それは「セブン-イレブンのものならおいしい」というイメージが構築されていたからである。

高価格帯の商品でも売れていく背景には「コーポレートブランディング」という概念がある。

コーポレートブランディングとは、文字通り企業そのもののブランディングであり、企業全体構造のブランディングを意味する。企業全体構造には、企業ブランドだけでなく、ガバナンスやマネジメントのブランディングも含まれる。これまでは、ブランド価値の向上やガバナンスの問題は別のものとして捉えられてきたが、ガバナンスの確立がブランド価値の向上に寄与することもあり、相互が密接に関連しているため、個別に考えるのではなく、全体を見渡してブランディングすることが大事であるというように考えが変わってきたのだ。

セブン-イレブンの他にも、ユニクロや無印良品を企画販売する良品計画 <7453> も高価格帯戦略を成功させているといわれる。ユニクロは、ヒートテックなどヒット商品を生み出しているが、本来、化繊製品は、単価は安いが、高価格では売れなかったところ、製法を工夫し、保温性を高め、静電気防止処理を施すなどして、高付加価値を生み出した。その結果、ユニクロの商品は高品質であるというイメージにつながった。無印商品は、逆にオーガニックコットンや天然素材にこだわり、多少高いが安心安全であるというイメージが定着している。

ユニクロを展開するファーストリテイリング <9983> では、海外での大量出店を進め、年200〜300店のペースで世界各国に出店している。そして、2012年の3月には、銀座に世界最大規模のグローバル旗艦店をオープンさせた 。その狙いは、ユニクロの日本での「安価な商品」というイメージを払しょくする狙いがある。世界中に進出してグローバル企業としての地位を確立するとともに、日本の一等地である銀座に旗艦店を出店することで、企業イメージを高めていきたいという戦略だ。これがまさにコーポレートブランディングであり、単に海外への出店を増やすだけでなく、日本の顧客の意識を変化させることまで考えられているのである。

コーポレートブランディングを見直し、企業のイメージが良いものとなれば、たとえ高価格帯の商品でも売れるというわけである。老舗のレストランで提供される料理は確かにシェフの腕も一流であることが多く、その味もおいしいわけだが、新しいレストランでもおいしい店はたくさんある。にもかかわらず、全く名前を聞いたことのないレストランで2,000円のオムライスを提供してもなかなか売れないが、老舗洋食屋なら2,000円でも売れるのだ。これは、コーポレートブランディングが商品価値に影響を与えている身近なケースといえよう。

このように、その戦略がうまく働けば、高価格帯の商品でも売れるのである。(ZUU online 編集部)

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