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(写真=Thinkstock/Getty Images)

ここ数年、日本でもETFを資産運用の有効手段として活用する投資家が増えてきたが、その認知度はETF先進国である米国と比較するとまだまだ低いのが現状だ。

ここでは、ETF初心者の方々にETF投資の魅力をご理解いただくため、その仕組みとメリットを「おさらい」しておきたい。

ETF―「日経平均ください」を可能にした画期的な金融商品

巷間に伝わる小話がある。一昔前、とある証券会社の支店窓口にひとりの男性客が現れて、応対に出た職員に開口一番、「日経平均をください」と言ったという。社員一同、失笑を禁じえなかったという話だが、どうやらこれは実話であるらしい。

しかし、今、この男性客を笑うのは間違っている。証券会社では日経平均もしっかり売っているからだ。正確にいうと、売られているのは日経平均株価に連動するよう商品設計されたETFや投資信託である。

ETFとは上場投資信託の英文「Exchange Traded Fund」の略称で、その名称のとおり、投資信託(インデックス型が中心)を、あたかもひとつの株式のように証券取引所に上場したものをいう。

それぞれが銘柄コードを持ち、株式とまったく同じ手続きで手軽に売買できるのが特徴だ。一般の投資信託では不可能な信用取引も株式と同じ扱いのETFなら簡単にできるし、配当金(ETFの場合は収益分配金と呼ぶ)もきちんと支払われる。

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国内上場は全191銘柄、ETFなら外国株式投資が身近に

日本で取引可能なETFは大きく分けて2種類ある。ひとつは国内で組成され国内取引所に上場している「国内ETF」。かつては日経平均株価やTOPIX、東証REIT指数に連動するものが主流であったが、最近はS&P500などの外国株指数、外国債券指数、金などのコモディティ価格に連動するETFも増えてきた。

JPX日経インデックス400国の株価指数であるCSI300に連動するものも登場し、まさに百花繚乱といった趣である。

もうひとつは海外で組成された「海外ETF」だ。その一部は東証にも上場されて日本円で買うことができる。また、外国の証券取引所に上場している海外ETFも、証券会社に外国株取引口座を開設して外貨を入金しておけば、手軽に売買することができる。

ETF発祥の地である米国には、驚くほど多彩なETFラインアップが存在する。今まで外国株式投資に興味はあってもなかなか一歩が踏み出せなかった個人投資家には、こうした外国籍のETFはよいきっかけであり、活用すれば投資の幅は格段に広がるだろう。

なお、ETFは一般の投資信託と異なり、10万円分といった金額指定ではなく、銘柄ごとに決められた「単元口数」に基づいて購入する。1口は数万円の場合が多いので、多数のETFを組み合わせて楽しむことも可能だ。

現在、国内には、日本株、REIT、外国株、外国債券、コモディティなど多様な指標に連動するETF・ETN*が全部で191銘柄(2014年12月2日現在)上場され、日々活発に売買されている。

資産残高も急激に増えており、2014年7月末の個人投資家のETF保有金額(国内ETF・ETNのみ)は実に6148億円に達している。


*Exchange Traded Noteの略で「上場投資証券」「指標連動証券」と呼ばれる上場商品。ETF同様に価格が株価指数や商品価格などの特定の指標に連動する商品だが、裏付け資産を持たず、発行体となる金融機関が指数との連動性を保証している。