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(写真=Thinkstock/GettyImages)


今週の注目レポート・重要ニュース

■米国

先週の米国株式市場はダウ平均が週間で161ドル安となるなど、主要3指数が揃って続落しました。週前半は堅調に推移しましたが、米国やドイツの長期金利が大きく上昇したこと、また雇用統計の結果が市場予想を上回り利上げの早期化が意識されたことから週後半にかけて売られました。ダウ平均は5月7日以来約1ヶ月ぶりに節目の1万8000ドルを割り込みました。

■欧州

先週の欧州株式市場は、ドイツのDAX指数が週間で2%近く下落するなど前週から続落しました。米国やドイツの長期金利が大きく上昇したことや、ギリシャの債務問題で国際債権団が最後通告となる合意文書の起草を開始したと報じられたことで、改めてギリシャ問題への懸念が高まったことで株は売られました。

ユーロ/ドルは週前半に発表された消費者物価指数が市場予想比上振れたことを受けユーロ圏のデフレ長期化リスクが後退、ドイツの長期金利上昇と共にユーロは上昇傾向となりました。

さらにECBのドラギ総裁が金利上昇やユーロ高を放置する発言をしたことでドイツの長期金利上昇が加速し、ユーロは一時1.138ドルまで上昇しました。ただし5日に発表された米国雇用統計が市場予想を上回りドルが買われたことを受け、ユーロは一時1.1050ドルまで反落しました。

■日本

先週の日本株式市場は日経平均が週間で102円安と4週ぶりに反落しました。6月1日まで続いた日経平均12連騰の記録が途絶え利益確定売りが出やすいセンチメントだったところに、欧米の株安が重なり売り優勢となりました。日経平均は5営業日とも株価の騰落幅が2桁以下と小動きとなっています。

ドル/円は前週のドル高基調が続き2日に一時125円台をつけました。その後はドルの利食い売りが出やすかったことなどから124円台前半を中心とした横ばい傾向が続きました。もっとも、5日に発表された米国雇用統計が市場予想を上回ったことでドル買いが進み、ドル/円は再び125円を突破し一時125円86銭の高値をつけました。

■中国

先週の中国株式市場は上海総合指数が週間で411ポイント高と上昇し、2008年1月以来約7年半ぶりに5,000ポイントの節目を回復しました。4日には一部の証券会社が小型株の信用取引を停止するなどの処置を発表したことを受け、指数が一時前日比5%超の大幅下落となる局面もありましたが徐々に落ち着きを取り戻し、結局プラスに転じて引けました。


グローバル・マクロ・ビュー(世界経済の基本観)

■日本(前回から変更なし)

日銀は2%のインフレ目標達成時期を16年度前半へ後ずれさせつつも、景気やインフレに関する強気姿勢を維持しており、目先の追加緩和を示唆していません。本邦1-3月期のGDP成長率の上方修正や、最近の円安や株高の進行も、日銀の追加緩和の必要性を後退させています。

■米国(前回からやや上方修正)

ここ2週間で新築住宅着工や耐久財受注など、ようやく春以降の立ち直りを示す指標がみられてきているほか、先週金曜の雇用統計も予想を上回る雇用創出ペースと平均時給上昇率となったことから、9月利上げ開始期待が高まっています。但し、引き続き利上げ開始時期を巡っては今後の経済指標発表を受けて織り込みの調整が続きそうです。

■欧州(前回から変更なし)

6月末には現行の金融支援の枠組みの期限が到来します。それまでの動向には注意を払う必要がありそうです。

ECBは国債を中心とする資産購入を当初の予定通り2016年9月まで継続、必要であれば購入を継続する姿勢を強調していますが、今のところ金利の急騰やユーロ高に対する強い懸念は示されていません。インフレ率もプラスに転じてきており、デフレ長期化懸念が後退しています。

■新興国(景気減速感が強まり、追加緩和期待が強まる)

5月PMIは、製造業が小幅改善の一方、非製造業が小幅悪化など、中国としては低調な成長モメンタムが続いているようです。今週発表の貿易統計、CPIやその他主要経済指標が注目されます。

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部

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