米商務省発表の5月新築一戸建て住宅販売件数(季節調整値・年率換算)は、前月から2.2%伸びて2カ月連続拡大し、54.6万戸となった。

ちなみに2005年は128.3万戸、2008年は48.5万戸である。つまり、異常だった住宅バブル期に比べれば4割にすぎないが、その崩壊後の水準は上回っており、住宅市場の回復ぶりが伺える。

堅調な雇用や賃金、低金利に支えられて伸びてきた住宅市場だが、今後の利上げで景気が減速し、それらの好材料が失われる恐れがある。利上げ以降の労働市場と金利の動向に特に注意しなければならない。


販売堅調で在庫比率が低下し平均価格上昇

最大シェア6割の南部が4.3%減、中西部も5.7%減に陥ったものの、冬場の悪天候が響いた北東部が87.5%増と大幅に回復し、西部も13.1%と2ケタ増で、全体の拡張に寄与している。

こうして販売が2カ月続けて増えたことで、在庫消化ペースを示す在庫指数も2カ月連続で低下しており、平均価格も4月の2.7%から5月は4.2%に上昇幅が拡大。