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(写真= Thinkstock/Getty Images)

JNTO(日本政府観光局)が19日発表した7月の訪日外客数は前年同月比51.0%増の191万8400人(グラフ参照)と単月での過去最高を記録、インバウンド(訪日外国人観光客)の勢いは増すばかり。

インバウンドの中心となる中国は同2.1倍の57万6900万人と前月に比べやや伸び自体は鈍化したものの、初の50万人台に乗せた。懸念されていた7月の上海株式市場での急落も大きな影響は出ていないもようと、夏休み時期の訪日家族旅行の人気が支える形となっている。

JALなど空運追い風、コーセーは見直しも

特に、クルーズ船寄港数も増え、空運でも日中韓の航空路線の拡大(新規就航17路線、増便3路線)の動きがでるなど、日本航空 <9201> やANAホールディングス <9202> への追い風となりそうだ。

昨日の訪日外客数発表直後の反応は鈍かったものの、この日はセイコーホールディングス <8050> 、ぐるなび <2440> が買われるなど、訪日外国人増を素直に好感する動きが出ている。また、タイの首都バンコクでの爆発事件に次いで、20日にエジプトでも爆弾爆発事件が発生するなど海外情勢に不安が生じる中、相対的に安全とされる日本に今後も観光客の目が向く可能性は十分にある。

インバウンド関連として大きな注目を集めてきたラオックス <8202> は国内免税店の販売動向を7月分から20日前後に毎月公表するとしており、訪日外客数発表と合わせてインバウンド関連の盛り上がりにつながりそうだ。

17日には、栃木県、福岡県に新規出店を発表し積極出店に動く中、買い物需要の取り込みに注目が集まる。19日には、クレディ・スイス証券が投資評価「アウトパフォーム(買い)」継続で、目標株価を560円から700円に引き上げるなど強気の見方も出ている。

一方、インバウンド関連銘柄の中で、これまで人気を集めていたコーセー <4922> 、資生堂 <4911> などは中国リスクが意識されたことで、足元で軟調な動きとなっている。ただ、コーセーは一部の証券会社からは上ブレ余地があるとの見方も出ており、コーセーはもともとインバウンド関連については非常に保守的な見方。中国市場の動向に左右される可能性はあるが、今後再注目されそうだ。

このほか、ビオフェルミン製薬 <4517> の「新ビオフェルミンS細粒」や、ニチバン <4218> の「ロイヒつぼ膏」などがアジアを中心とした外国人に人気を集めており、インバウンド関連銘柄の拡大は続く。ホテル関連では、明治海運 <9115> も今後注目されそうだ。 (8月21日付株式新聞掲載記事)

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