マネープラン
(写真=PIXTA)

NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会は20日、当協会認定のファイナンシャル・プランナー(FP)資格を取得しているCFP認定者を対象に行った、20代から30代の人が実行すべきマネープランについての調査結果を公表した。最も重要と多くのFPが回答したのは「ライフプランを考え、キャッシュフロー表を作成する」ことだった。独身か既婚なのかで実行すえべき課題も異なることが分かった。

調査はインターネットによるアンケート調査で、日本FP協会認定のFP資格取得者であるCFP認定者を対象に2015年8月に実施。有効回答数は878名。

今回の調査に回答したCFP認定者878人の中で、2014年4月~2015年3月までの1年間に20代~30代のFP相談を実施した339人に、シングル・既婚別に20代~30代のマネープランで実行すべきことを聞いたところ、約半数が「ライフプランを考え、キャッシュフロー表を作成してみる」べきであると回答した。

発表によると「将来を予測して、いつ、どんなライフイベントを迎えるかを考え人生をプランニングし、先々までの収入、支出、貯蓄残高などを一覧にしたキャッシュフロー表を作成し、20代~30代から具体的な生活設計や資産運用などの計画をたてることが重要」という。


シングルは「少額でも投資をしてみるべき」と回答

また、調査結果をシングル・既婚で分類した場合、シングルでは「少額でも投資をしてみる(投資の勉強をする)」(46%)、「先に毎月の貯蓄額を決め、残りで生活をする(41.8%)、「家計簿を付けるなど家計管理をはじめる」(29.9%)、「積立貯金をする」(28.7%)などが上位に挙がった。長期的な投資を行える若いうちから金融や投資等の知識を身につけ、少額でも余裕資金があれば投資をしてみることで、将来のライフプランに役立てることが大切であるという結果がうかがえた。

一方で、既婚者は「適切な生命保険に加入する」(38.5%)、「家計簿をつけるなど家計管理をはじめる」(37.6%)、「先に毎月の貯蓄額を決め、残りで生活する」(29.6%)、「定期的にライフプランを見直す」(29.0%)が上位に入った。既婚者の場合はライフプランを立てるうえで、家計の現状を把握し、見直すべきことがないか確認し、定期的にライフプランを見直すことが大切であるという。

「マネープランで実行すべきこと」という同じテーマでも、シングルでは金融や投資の学習をしたり、余裕資金を少額でも投資をしたりする「攻めの姿勢」となり、既婚者は、まずは毎月必要となる生活費等を継続的に確保したうえで貯蓄や投資を検討するという「守りの姿勢」を持つことが大切であるという結果になった。


相談者の約半数の世帯年収は400万円~600万円

20代~30代の若年層からのFPへの相談が増えているかとの質問に対しては、約半数が多少でも増えていると感じていると回答した。一方で「変わらない」と回答した人も34%おり、まだ若い人にとってFP相談の敷居が高いことが推測されるという。

また、相談者の世帯年収の質問をしたところ、一番多かったのは「400万円以上~600万円未満」(44%)。続いて「200万円以上~400万円未満」(37%)、「600万円以上~800万円未満」(13%)だった。

相談内容で多いものは「保険の加入・見直し」(51.2%)、「住宅(マイホーム)取得」(47.3%)、「子どもの教育資金」(31.4%)となった。FPへの相談は子どものいる既婚者が多いことから、現状として、FPへの相談は、家計を維持していく上での保険、住宅ローン、教育資金についての相談が多くなっている傾向がみられた。(ZUU online 編集部)

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