Calculating Taxes Up And Down

配偶者特別控除の廃止、そんな可能性が現実味を帯びてきました。安倍首相は2014年3月19日の経済財政諮問会議にて検討するように指示を出しました。早ければ2015年度の税制改正に盛り込まれる事になり、新聞やニュースなどから目が離せなくなりそうです。

配偶者特別控除は専業主婦の家庭における夫の所得税軽減する物で、専業主婦である妻の年間所得が103万円以下であれば夫の所得税から38万円の控除をしてもらえる制度です。

膨大な財政赤字を抱える政府としては今後あらゆる方面から増税を検討してくる事が考えられます。ちなみにこの配偶者控除が廃止された場合、年間約6000億円の税収が増える事が予想されています。

配偶者控除は一種のサラリーマン増税に当たり、社会的な反響は非常に大きいと思われますが、この背景は少子化における働き手の不足を女性の社会進出を促進する事で補おうと言うのが主旨の様です。「103万円の壁」を取り払う事で妻が正社員として働く家庭と平等に納税してもらい、結果として増収につなげると言うのが政府の目論見の様です。

この様に政府の増税路線はアベノミクスによる景気回復を追い風に次々と進められる可能性が高く、個人の資産が狙われていると言っても過言ではありません。現在この配偶者控除で最大の恩恵を受けているのが共働きしなくても夫の収入が多い世帯だと言われています。つまり、富裕層の主婦は労働もしなく良い上に夫の所得税を軽減していると言う点に目をつけられているのです。

今後配偶者控除がそのまま廃止になると言うのはあまり考えにくく、所得金額に応じてしっかり税金を徴収していくというシステムが検討される事は間違いなさそうです。今後制度の詳細が明らかになってくるとは思いますが、富裕層の方はどの様に税制改正が進みそうか常にウォッチして急激な増税を回避する為、早めに専門家の意見を聞いておくと良いでしょう。

Photo:Calculating Taxes Up And Down by kenteegardin