(この記事は「マイアドバイザー」に掲載されたものです。提供:
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せっかく参加した株式セミナーで、聞いたことに対して理解出来ないと感じたことはありませんか?その原因のひとつが、実は投資指標なのです。投資指標が理解出来るだけで、難しいと感じるハードルは、ずっと低くなります。今月は、株価収益率(PER)の実践編ということで、実在する企業の株式を取り上げて説明したいと思います。
予想PERと実績PER
株価収益率とは、「株価」が「1株当たりの当期純利益」の何倍まで買われているかを見る指標でしたね。
実際は、株式の動きは将来の実績予想を織り込んでいます。株価収益率(PER)を計算するにあたって、近年、当期純利益ではなく、来期の純利益予想で計算することが望ましいという考えが一般的になってきました。
従って、様々な株式サイトでは予想PERが使われることが多くなりました。ただし、実績PERを無視してもよいということではありません。予想PERはあくまでも予想でしかありません。それも、その株式サイトによって、予想されている来期の純利益が異なることもあるため、予想PERの数値も変わってきます。
そのようなことから、実績PERも無視しないで欲しいのです。実績PERは、実際の純利益を用いられて計算されているため、信頼しやすいかもしれませんね。しかし、あくまでも過去の純利益で計算されているにすぎないため、今後の期待は織り込まれていません。
理想は、予想PERだけを見ず、実績PERも見つつ、冷静に指標を見ていくことでしょう。もちろん、PERだけに依存せず、他の指標も合わせて見ていきましょう。