国際経済フォーラムによるジェンダー・ギャップ・インデックス(男女格差指数)が今年も発表され、日本は総合101位であることがわかった。これは世界145カ国の様々な分野における男女間の格差をランキングにしたものだ。
全ての項目で100%の男女平等を示した国はひとつもなかったが、総合ランク上位10カ国うち7カ国を欧州が占め、トップ常連組のアイスランド(1位)、ノルウェー(2位)、フィンランド(3位)、スウェーデン(4位)の北欧勢が上位を独占した。
「経済活動への参加(労働力の男女比、賃金格差、管理職の男女比など)」、「教育機会(識字率、初等・中等・高等教育就学率の男女比)」、「健康(出生率、平均寿命の男女比)」、「政治への参加(国会議員や閣僚の男女比、過去50年間の国家元首の在任年数の男女比)」の4つのカテゴリーを、さらに14の細かい指標に分けて、その国の男女間格差を数値化している。
そんな中、総合6位のルワンダ、7位のフィリピンが目を引く。評価は国の発展度ではなく、あくまで男女間の均衡度を示すものとはいえ、それぞれアフリカとアジアの開発途上国であるこの2国が上位に食い込んだのは注目に値する。かたや日本は総合101位、先進7カ国中最下位という不名誉な結果であった。
ランキング上位は欧州勢が独占しており、アジアトップは、フィリピンとなった。では上位20位のランキングを以下に紹介したい。
ランキング結果(上位20カ国) ルワンダが6位
1位 アイスランド
2位 ノルウェー
3位 フィンランド
4位 スウェーデン
5位 アイルランド
6位 ルワンダ
7位 フィリピン
8位 スイス
9位 スロベニア
10位 ニュージーランド
11位 ドイツ
12位 ニカラグア
13位 オランダ
14位 デンマーク
15位 フランス
16位 ナミビア
17位 南アフリカ
18位 イギリス
19位 ベルギー
20位 ラトビア
日本の男女平等度はどのように評価されたのか。韓国、中国の結果とともに見てみよう。
日本 総合101位 識字率は世界一、政治参加の平等度は低順位
総合順位は2014年の104位からややアップしたものの、アジア太平洋地域では下から数えた方が早い14位、G7中では最下位という男女格差ぶり。
男女ともに高い平均寿命や、ほぼ100%の識字率、中等教育就学率では男女間の平等度は世界一レベルだが、同じ「教育機会」カテゴリーでも高等教育就学率の機会均等度となると106位という低順位。女性議員の少なさ(125位)や官公庁・企業での女性管理職の少なさ(116位)も目立つ。
中国 総合91位 高等教育就学率は世界一、女性行政参加度は低い
総合91位と日韓を上回る男女平等度を示した中国。「教育機会」のカテゴリーでは識字率(92位)や初等教育就学率(76位)に男女の格差が見られるものの、高等教育就学率の機会均等は1位と非常に高い数値を示した。専門の知識や技能を持つ労働者の男女比も1位の評価を得た。
一方、女性の経済活動への参加(81位)や政治への参加(73位)における不平等が目立つ。また、一人っ子政策の影響とみられる男女の出生比率の差は世界最下位の145位。
韓国 総合115位 アジア最低レベルの男女平等度 経済活動参加の格差目立つ
女性の地位の低さで知られるインド(108位)やネパール(110位)の後塵を拝する115位にランクされた韓国。賃金格差、女性管理職の少なさなど「経済活動への参加」カテゴリーでの低順位(125位)が目を引く。
識字率は日本と同様ほぼ100%で男女間の格差はゼロだが、初等・中等・高等教育への就学機会に格差があり「教育機会」カテゴリー全体では102位。
女性大統領を擁する韓国だが、「政治への参加」カテゴリーは101位と振るわなかった。健康寿命の平等度は世界最高レベルながら、128位を示す男女の出生比率格差のため「健康」カテゴリー全体の順位は79位となった。(ZUU online 編集部)