21日の東京株式市場は、先週末の日銀金融政策決定会合の補完措置などを引きずる形で下落して始まった。その後は中国株の上昇などを背景に徐々に買いも入ったことで、日経平均株価は、前週末比70円78銭安の1万8916円02銭で大引けとなった。
22日の東京株式市場は、翌日に休みを控えているだけでなく、海外勢はクリスマス前に休暇を取っている市場関係者も多いことで、積極的な売買は手控えられた。方向感に乏しい展開となり、日経平均株価は、前日比29円32銭安の1万8886円70銭で取引を終えた。
24日の東京株式市場は、前営業日同様、クリスマス前ということで積極的な売買は行われなかった。ただし、年内での損益確定のための売りがでたことで、日経平均株価は、前営業日比97円01銭安の1万8789円69銭で大引けとなった。
25日の東京株式市場においても、クリスマス休暇で市場参加者が限定されていたことに加え、受渡日ベースで年内最終売買日のため、年内での損益確定の動きから、日経平均株価は、前日比20円63銭安の1万8769円06銭で週の取引を終えた。
今週の株式展望
今週注目される経済指標は、28日の11月鉱工業生産、29日の米12月CB消費者信頼感指数、1日の中国12月製造業PMIなどである。なお、海外市場の休場も多く、日本も30日に大納会のため、営業日は少なく、流動性の低下には注意すべきだろう。
今週の株式市場は、年末休暇に入る市場参加者も多いことで方向感の乏しい展開が想定される。年内最大のイベントだったFOMCによる利上げの再開と日銀金融政策決定会合での不発弾だった黒田ミニバズーカ、といったイベントを消化したことで、特段大きな材料がないためだ。ただ、アノマリー的な部分で、大発会での上昇を期待する動きから多少の買いが入ると考えてよいだろう。
また、テクニカル面は、週足ベースのボリンジャーバンドは、日経平均株価のローソク足が移動平均線を下回り、-1σに近い水準で、週足14週のRSIにおいては、50%台後半と割安感はないものの、日足ベースでみれば、ボリンジャーバンドは、ローソク足が-1σから-2σの間で、RSIは30%台後半となっている。
以上を考慮すれば、年末休暇のため海外勢主導での値動きは考えにくく、大きなトレンドは出づらい。しかし、前述した大発会でのご祝儀相場を期待する動きに加え、短期でのテクニカル面の割安感や1週間を通して終値ベースで下落となったことで自律反発的な買いが入ることを想定し、強気で考えるのが妥当である。(ZUU online 編集部)