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4月末は2013年度通期の企業決算発表が目白押しとなりましたが、携帯電話キャリア3社の決算発表は下記の様に大きく明暗が分かれる結果となりました。

NTTドコモ・・・ 売上高4兆4,612億円(0.2%減)/営業利益8,192億円( 2.1%減 )
KDDI  ・・・売上高4兆3,336億円(18.3%増)/営業利益6、632億円(29.4%増)
ソフトバンク ・・・売上高4兆5,617億円(94.4%増)/営業利益9,242億円(46.3%増)

まず、前年同期比増収増益となったのはKDDI、ソフトバンクの2社となりいずれも過去最高の営業利益となりました。一方、前年同期比減収減益となったのはNTTドコモのみとなりました。

売上高を見てお分かりかと思いますが、スマートフォンを中心とした携帯端末通信サービスの市場規模が拡大しています。NTTドコモから他2社への乗り換え以上に前年同期比で3社合計の売上高が増大しています。特に高速なLTEサービスが提供された事で自宅のADSL回線や光回線からの乗り換えの動きも大きい様です。 KDDI、ソフトバンクは景気拡大局面の追い風を受けてビジネス向けから個人向けまで全てのサービスで増収増益となっており、特にソフトバンクについては8期連続で過去最高益を更新し続けています。 NTTドコモはiPhoneの導入によってスマートフォンの新規純増数を伸ばす事が出来ましたが解約件数も上昇してしまい、この背景にはNMP(Mobile Number Portability)制度による乗り換えや安価なMVNO(仮想移動体通信事業者)によるサービスの存在が影響しているようです。

明暗を分けた理由は様々ですが、3社の比較をしてみると真っ先に気が付くのがNTTドコモの料金プランの選択肢が少ない事です。ライフスタイルが多様化する中でユーザーが自分に合ったサービスを探すのはごく自然な現象ですが、 ニーズに合ったサービスが提供できていない結果が減収減益という形で浮き彫りになり、これに対応する為、NTTドコモは6月より新しいサービスを提供する事を発表しました。このサービスは大きな反響を呼びましたが、一長一短で支持されるユーザー層のボリュームがどの程度あるかが非常に気になる所です。KDDI、ソフトバンクはこのサービスに追随する動きはなく、むしろ懐疑的なコメントを発表しています。

2014年度も携帯端末通信サービス市場はさらに拡大する事が予想されていますが、ユーザーがサービスを選ぶ動きは今後も継続していくと考えられ、各社はどれだけ魅力的なサービス・料金設定を提供できるかがキーとなってきそうです。

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