eワラント,オプション取引
(写真=Thinkstock/Getty Images)

景気の上昇・下降といったトレンドは、株式投資を行う方であれば誰もが意識しておかなければいけない最重要項目の一つといえる。特に、日経平均株価のような株価指標をベンチマークとした運用を行う場合には、このトレンドに大きく影響を受けることになりかねない。

株式相場は7~8年程度の周期で大きな上昇と下落を繰り返しており、一定のトレンドを読み取ることができる。また、世界全体で見てみても、たとえば鉱工業生産では3~4年ごとに波があり、こうした波が株式相場にも大きく影響を与えているといえる。

サブプライム問題やリーマン・ショック時に株式相場は荒れ、大きな下落トレンドに突入した。その後、数年間停滞が続き、日本の株式相場は2012年秋以降にアベノミクス相場となり上昇局面へ。米国も雇用改善などに伴い景気は上向き、前回からの底値からは大きく上昇した状況となっている。ただし、底値からの回復をしてからある程度の期間がたっており、トレンドがいつ崩れていくかはわからない。そうした備えがそろそろ必要となってきているかもしれない。原油価格の下落や中国経済の安定などが意識されるなか、こうした諸問題が大きく前進しないことには、トレンドが崩れる可能性も否定できない。

もちろん、今年は下落トレンドにあるかどうかははっきりとは言い切れず、終わってみないとわからないのが実情ではある。しかしながら、上がるか下がるかわからない局面であるからこそ、下落にも耐えられるリスクヘッジ手段を知っておくことは有用といえるだろう。

相場下落時のリスクヘッジ手段「プットの買い」

相場下落時のリスクヘッジ手段として、オプション取引「プットの買い」を簡単に紹介する。プットの買いとは、相場見通しが弱気の時に取る戦略、つまり株価が下がれば利益を得られる戦略だ。

これは、ある意味保険と似た仕組みをイメージしていただくと分かりやすいだろう。保険は買い手が保険料を支払い、何かあった場合には保険金を売り手である保険会社からもらう。これと同様のことがプット・オプションでも行われる。プットの買い手は取引時にプレミアム(保険でいう保険料に相当)を支払い、株価が権利行使価格よりも下がれば利益を売り手から得ることができる仕組みになっている。売り手は株価が下がれば下がるほど損失を被ることになる。

一方、プットの買い手は、取引時に払ったプレミアム分が最大の損失となる。つまり、株価が上昇した場合には買い手は損失が発生するものの、権利行使しなくてもよいため、権利放棄を行う。つまり、プレミアムを放棄すればそれ以上の発生が伴わないため、仮に株価が想定と異なり上昇したとしても損失が限定できるのだ。

こうした仕組みでプット・オプションは構築されているため、株価が下がると思ったときにプットの買いを実行し、実際に大きく下がれば利益を得ることができる。また、仮に現物株式を保有していたとして、相場が下落した場合でもこの利益により下落による損失を相殺することができる。こういった意味で、オプション取引は「保険」としての意味合いがある。

購入単価が低く、追証がないのがeワラント

さて、相場下落時にはプットの買いで備えることができることを解説したが、さらにより手軽に投資しやすい方法をお伝えしよう。それはeワラントと呼ばれる金融商品だ。eワラントにおいても、相場下落時にも相場上昇時にも備えることができる仕組みが構築されている。

eワラントでは、株価や為替相場などの価格が上昇すれば利益がでるタイプのコール型のeワラント、もとの価格が下落すれば利益がでるタイプのプット型のeワラントがある。仮に今後株価の下落を想定するならば、このプット型のeワラントで備えることが可能なのだ。

しかも、オプション取引(プット・オプションほか)の必要証拠金よりも少額での投資が可能となっているため、手軽に投資を行いやすく、リスクヘッジ手段としては一度考えてみたい金融商品といえる。

この他にも、リスクヘッジという観点からは信用取引の売りも検討できるが、信用取引の場合、レバレッジは約3倍までと制限があるのに対して、eワラントの場合には3~10倍程度までレバレッジを掛けることが可能である。他にも、信用取引の売りにおいては、株価が上昇した場合には損失が大きく広がり、担保として預けている現金などが足りなくなる追証(おいしょう)が発生することがある。

一方、eワラントはオプション取引と同様な経済効果をもたらす証券であり、担保を預け入れて取引する金融商品ではない。このため、最大損失は購入したeワラントの投資元本までに限定されている点もメリットといえるであろう。特に株式相場が大きく変動する状況下においては、信用取引による追証が発生しやすくなるため、リスク管理を徹底できる投資熟練者でない限り信用取引を利用することには慎重になったほうがよいだろう。

それでは、eワラントを購入するならどこの証券会社が良いのだろうか。結論をいうと一概に決めることはできない。取り扱い証券会社によって注文方法や取引画面の操作性が異なるため、自分に合ったところを選んでいただきたい。参考として、以下では3つの投資タイプ別に向いている注文方法を紹介する。

①日中仕事などで取引画面を見ることができない人は、「指値注文」がよいだろう。発注時に期限と価格を決めておき、その価格になれば取引が自動で成立する。②デイトレーダーのように頻繁に取引がしたい人には、注文後すぐに取引の成立・不成立が分かる「フィルオアキル方式」がよいだろう。③なかには、売らないといけないのに感情が邪魔して損切りできてないという人もいるだろう。そんな人には、自動的に損切りを執行してくれる「逆指値注文」が有効だ。

下落がいつ起きるなどは誰も分からない。かといって備えをしていないことはただただ下落を見つめるだけとなり、含み損をかかえる恐れがある。こうした観点からお伝えしたいことは、とにかく相場の下落時に備えておきたいこと。そして、その際の一つの方法として、eワラントを使ったリスクヘッジがあるということ。現物株を保有しており、保有株の値下がりに備えたい方などは保険としてeワラントを活用することも選択肢のひとつに考え、よりよいポートフォリオ構築、相場の下落などに左右されない運用に役立てていただきたい。


【協力:eワラント証券】
eワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株式・株価指数、預託証券、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動、時間経過(一部の銘柄を除き、一般に時間経過とともに価格が下落する)や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与えるので、投資元本の保証はなく、投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります(ただし、eワラントの価格が極端に低い場合には、対象原資産の値動きにほとんど反応しない場合があります)。さらに、取引時間内であっても取引が停止されることがあります。詳細は、最新の外国証券情報をご参照ください。取引手数料は無料(0円)です。お客様の購入価格と売却価格には価格差(売買スプレッド)があります。商号等/eワラント証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2526号 加入協会/日本証券業協会