平成26年4月30日に東京都が4月1日現在の人口を発表しました。人口総数は13,321,447人となり、対前月増減数の月別推移(平成24年~26年)対前月比で24,930人の増加、対前年同月比で86,875人の増加となっています。男女別でみると男性6,574,840人、女性6,746,607人となっています。世帯総数は6,799,021世帯となりました。
前月と比べた場合、総数では24,930人(0.19%)増加ですが、その内訳を地域別にみてみますと、区部は23,065人(の増加、市部が2,510人の増加、郡部は94人の減少、島部は551人の減少となっており、東京都の中でも23区内への人口流入が顕著となっています。人口の多い区は1位から順に世田谷区(895,099人)、練馬区(720,550人)、大田区(703,814人)、足立区(687,342人)、江戸川区(675,082人)となっており、前年同月比で人口増加の多い市区町村は江東区(8,724人)、世田谷区(7,223人)、大田区(5,881人)、中央区(4,730人)、港区(4,359人)となっています。人口増減数の図を見てみても東京西部は減少している地区が多く、東京23区に人口が流入していることがわかります。
日本全体の人口は減少しつつありますが、各地で万遍なく人口が減少しているわけではありません。人口が減少しているエリアでは急速に過疎化が進み、東京23区内のように人口が増えているエリアには年々人が集まってきます。多くのエリアで人口が減少し、わずかなエリアで急激に人口が増加しているのです。人が集まれば、経済も活性化されます。東京都心部がその典型例です。再開発が進み、交通網が整備され、より利便性は高まっています。利便性が高まるエリアにはさらに人が集まるという好循環が生まれているのです。
当然、この好循環は不動産価格にも影響してきます。2020年には東京オリンピックも控えており、国立競技場の建て替え、築地市場の移転など観光を意識したビックプロジェクトも数多くあります。湾岸エリアは数年前からかなり地価が上がっていますが、今後、湾岸エリアの周辺や山手線の内側ならびに外側周辺に地価上昇の勢いが波及していく可能性が高いのではないでしょうか。
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