低PBR,地銀,投資
(写真=Thinkstock/Getty Images)

2月第4週の日経平均株価は1万6000円台を回復した。円高一服に伴って、割安感が強まったことから買いがやや優勢の展開となった。押し目買い機運は戻りつつあるものの、かといって短期的に1万7000円台を回復できるかは微妙な情勢だ。相場動向を左右する外国人投資家の本腰を入れた買い出動を期待するには、支援材料の乏しさは否めず、戻りも限定されそうだ。

解散価値の5分の1で低迷する地銀株

それでは、今回は東証1部の低PBR(株価純資産倍率)銘柄のランキングを見てみよう。

(1) 高知銀行 <8416> 0.17倍
(2) 千葉興業銀行 <8337> 0.19倍
(3) GMB <7214> 0.21倍
(3) 三重銀行 <8374> 0.21倍
(3) 愛知銀行 <8374> 0.21倍
(4) 筑波銀行 <8338> 0.22倍
(4) 東和銀行 <8558> 0.22倍
(4) じもとホールディングス <7161> 0.22倍
(9) ユニデンホールディングス <6815> 0.23倍
(10) 大光銀行 <8537> 0.24倍
※2月26日終値で算出。

PBRは株価を1株当たりの純資産で割って算出している。PBRが1を割っている場合、バランスシート上の資産価値に比べて株が売られすぎていることを意味する。そうしたなかで興味深いのは、低PBR上位10社のうち、8社が地方銀行株(地銀株)で占められている点だ。地銀株はもともと財務内容に比べて株式市場での人気が乏しい傾向がある。また、日銀のマイナス金利政策導入により、融資と預金の利回りの差(利ざや)が縮小し、業績に影響するとの懸念も指摘される。とはいえ、解散価値の約5分の1の株がいくつも存在するというのは異常であり、地銀株の安さを正当化する合理的な理由は少ない。

高知銀行はコア業務純益が目標下回る

低PBRランキングから、高知銀行、千葉興業銀行、GMBを取り上げたい。

低PBRランキングトップの高知銀行は、高知市に本店を置く第二地方銀行。公的資金注入行である。金融庁が2月26日に公表した「経営強化計画等の履行状況(平成27年9月期)について」によると、公的資金を返済するための原資となる「コア業務純益」について、高知銀行は目標値を下回った。投資信託など金融商品の販売による「役務取引等利益」が低調だったためと見られる。

ただ、高知銀行は2月9日公表の「業績予想の修正に関するお知らせ」の中で、与信関連費用が当初予想を下回る見込みとなったこと、有価証券関係損益が当初予想を上回る見込みとなったことから、業績予想を上方修正している。株価材料は悪いものばかりではないが、年明け以降の下げ相場の中で、売りに押されている。

千葉興業銀行の第3四半期経常利益は過去最高

低PRBランキング2位の千葉興業銀行は、千葉市に本店を置く地方銀行だ。2000年9月に早期健全化法に基づき公的資金が注入されたが、2013年に完済した。

2月5日開示の第3四半期決算によると、経常利益は前年同期比9.3%増の88億9800万円となり、第3四半期の累計額として過去最高に達した。有価証券利息配当金や金融派生商品の収益が増える一方、営業経費は減少した。通期の経常利益予想は前期比減益を見込むが、4~12月の進捗率は74%で、財務面は問題があるというほどではない。

GMBは韓国・現代自動車の業績低迷が直撃

低PBRランキング3位のGMBは、奈良県川西町に本社がある独立系自動車部品メーカー。駆動系部品と補修用部品を中心に供給している。

韓国自動車メーカーの現代自動車向けの売上比率が高く、中国経済減速の影響で同社の販売が低迷していることが、GMBの業績に影響を与えている。

地域別で稼ぎ頭であった韓国は、第3四半期(2015年10~12月)に限ると営業赤字に転落した。工場や人件費が重荷となっている。また、日本や米国も営業赤字で、業績改善につながる好材料に乏しい。通期純損益予想はプラスマイナスゼロであるが、最終赤字となる可能性もある。まずは経営の立て直しが必要不可欠であり、それまでは株価上昇も望み薄い情勢だ。(ZUU online 編集部)

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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