新年度を迎え心機一転、前向きな気持ちを「家計」にも向けてはいかがだろうか ? 「家計の棚卸し」を実施することで、普段の生活では見落としがちなポイントが見えてくることもある。重要となる「フロー」と「ストック」の考え方をもとに、資産を点検しよう。

最初にすべきはフローの改善

図表1
(画像=大和ネクスト銀行)

家計の棚卸しをすすめるうえで、まずはフローの改善を優先したい。

フローとは「収入」と「支出」を指す。収入に関しては普段から気にしている人も多いだろう。ここで主に支出を見直していく。支出は、「固定費」と「変動費」に分けて考えることが大切だ。

固定費とは家賃や住宅ローン、保険料、通信費など毎月決まって出ていくお金だ。固定費を見直すことで、お金の貯まるスピードが劇的に変わることが多い。固定費の見直しは、「忙しくて出来ない」「手続きが手間だから」と後回しにしがちだが、1年、5年単位でみると、数十万円、数百万円の差がつく。ムダな固定費が無いかを点検しよう。普段あまり読んでいない新聞や雑誌の購読料、動画配信サービスの利用料なども要チェック項目だ。ひとつの項目に対する金額が少額でもチリも積もれば山となる。

変動費とは、食費や被服費、書籍代、娯楽費などだ。ここでは、「出費に見合う効果が得られているか」という費用対効果の視点で見直したい。

「高額な服を買ったが、結局1回しか着ていない」「セミナーに参加したが、行って満足して行動に移せていない」などの心当たりはないだろうか。反省ポイントが見つかれば、今後のお金の使い方を考えてみるのがよいだろう。

ストックの改善に役立つのが「家計のバランスシート」

フローの改善点が見えたら、続いてはストックを整理する。ここで大事なのが「バランスシート (B / S) 」の考え方だ。バランスシートとは、「資産」と「負債」、資産から負債を除いた「純資産」が一目でわかる財務諸表のことだ。

資産とは、現預金や保険、株式、債券などの金融資産と住宅や投資用不動産などの固定資産を指す。保有資産項目と時価を整理し、見比べていくことで全資産に対する各資産の割合を把握しやすくなるだろう。そして住宅ローンや自動車ローン、カードローンといった「負債」を把握し、資産から負債を除いた「純資産」を算出する。以下のように整理すると一目瞭然だ。

図表1
(画像=大和ネクスト銀行)

ストックを整理し資産構成のバランスを確認することが目的なので、正確性にこだわり過ぎる必要はない。夫婦の場合、一緒にこの作業に取り組むことでお金に対するお互いの共通認識を作れるメリットがある。

ストックを整理したあとに「資産のバランス」を確認

望ましい資産構成については、家族構成や生活水準によっても異なるため、一概にはいえない。ただ、日本銀行が2019年8月29日に発表した報告書は参考になるだろう。同報告書では、日本・米国・欧州の家計における金融資産の構成が報告されている。

日本:現預金53.3%、保険・年金等28.6%、株式等10.0%、投資信託3.9%、その他4.2%
米国:現預金12.9%、保険・年金等31.7%、株式等34.3%、投資信託12.0%、その他9.1%
欧州:現預金34.0%、保険・年金等34.0%、株式等18.8%、投資信託8.8%、その他4.4%

現預金や貯蓄型保険が多い場合、堅実だがリターンの少ない資産構成ということになる。逆に株式や投資信託、投資用不動産の占める割合が高ければ、リターンは大きいがリスクをともなう資産構成といえる。

資産バランスを見るうえで、インフレリスクを考慮することも大切だ。円資産しかない場合や円資産の比率が高い場合、必要に応じて外貨建て資産を組み入れる対応も検討したい。外貨を組み入れておくことで、インフレの際に資産が目減りするのを軽減することができる。

バランスシートを作成することで、現在の家計の状況を俯瞰的に見ることが可能になる。2019年は、消費税が8%から10%に増税された。また、ここ数年で早期退職者を募集する大企業が増えてきている。時代の変化に柔軟に対応できる資産構成になっているか、定期的に見直しをかけながら、常に先手を打って人生のリスクヘッジをすることが大切だ。(提供:大和ネクスト銀行


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