格安スマホを持っている人が増え、利用率は5年で約2.5倍になった。その一方で、まだ持っていない人は格安スマホに対してさまざまな「誤解」をしていると考えられる。そこで本記事では、格安スマホの正しい知識や、格安スマホ以外の選択肢について解説する。自分は何を選択すべきか判断できるようになるので、ぜひ一読してもらいたい。
格安スマホの利用率が5年で約2.5倍に
総務省が公表している「通信利用動向調査」のデータを分析すると、2017~2022年にかけて、格安スマホの利用率は5.8%から14.3%へと右肩上がりに増加している。以下が推移のデータだ。
調査年 | 格安スマホの利用率 |
---|---|
2022年 | 14.3% |
2021年 | 12.9% |
2020年 | 11.3% |
2019年 | 8.9% |
2018年 | 6.4% |
2017年 | 5.8% |
格安スマホをまだ利用していない人の考え
費用の面などでメリットがある格安スマホ。今後も利用率の増加傾向は続くと考えられるが、2023年時点ではまだ格安スマホを利用していない人が多いことも事実だ。なぜ格安スマホを利用していないのだろうか。ここでは、考えられる4つの要因を紹介する。
いまの契約で問題なく使えている
格安スマホという新たなツールについて「見ざる」「聞かざる」の状態になっている人は少なくない。たしかに現在の契約で問題なく使えていると、ついつい携帯の契約を見直すことが面倒になる。しかし料金を最安値プランで比べると2,000~5,000円ほど安くなることがあるため、実際に格安スマホに切り替えるかは別として一度は見直しを試みたい。
災害時に不安がある
基本的に音声については、災害時でも条件は同じなので格安スマホであることを気にする必要はない。ただし「データ通信が遅くなる可能性がある」「災害用伝言版が使えない格安SIMもある」「端末によっては緊急地震速報のアラートが鳴らないこともある」といった点は知っておきたい。
変更の手続きが面倒に感じる
変更手続きは、手順を知ってしまえばそう難しいことはない。ただし格安スマホの場合、実店舗の窓口が近くにない場合もあるため、インターネットの利用が苦手な場合はやや苦戦することもある。
セキュリティが心配
詐欺などのトラブルに「回線」は関係ない。大事なことは、詐欺の典型的な事例と対策を知り誰かに相談したり自らの努力で被害を回避したりすることだ。
本当に格安スマホがお得 ? その他の選択肢
格安スマホはたしかにお得だが、お得さを追求するなら、そのほかの節約の選択肢も知っておきたい。
物理SIMではなくeSIMを使う
携帯端末・スマホ端末に挿入して使うSIMカードには、物理的なカードが使われている。格安スマホでも物理SIMが使われていたが、近年は「eSIM」を使う人も増えつつある印象だ。eSIMとは、スマホに内蔵されたSIMのことを指す。eSIMの“e”は、英語のEmbeddedで和訳すると「埋め込み」といった意味だ。
物理的なチップの形をしているが抜き差しする必要がないため、eSIMという呼ばれ方をする。eSIM対応のスマホ端末の場合、すでに端末にeSIMが埋め込まれており、新たに契約をした際、中のデータの書き換えが行われることで利用できるようになる。そのためSIMカードの発送料金などがかからず、お得に利用できる。
デュアルSIMにする
「デュアルSIM」を活用する方法もある。デュアルSIMとは、複数回線の利用を1台の端末で可能にするSIMカードのことだ。デュアルSIMを利用すると「大手通信会社SIMと格安スマホSIM」や「格安スマホSIMと格安スマホSIM」という具合に、複数の回線を使えるようになる。
デュアルSIMでは通話とデータ通信のそれぞれで利用するSIMを選ぶことが可能だ。そのため通話がお得なプランを片方の格安SIMで、データ通信がお得なプランをもう片方の格安SIMでといったように利用すると、特にスマホの利用時間が長い人はよりスマホ料金を節約しやすくなる。
資産運用でも「見ざる」「聞かざる」を避けよう
格安スマホや本記事で紹介したその他の方法に変えることで、老後の生活にゆとりを持ちやすくなる。小さなことだが、こういった節約を積み重ねて老後資金の確保に取り組みたい。さらに浮いたお金で資産運用をすると、より効果が期待できる。
なお資産運用においても格安スマホと同様に「見ざる」「聞かざる」を避けることが大切だ。すでに知っている方法、取り組んでいる方法で満足するのではなく資産運用のプロに相談することで、よりしっかりと堅実なリターンが見込める資産運用や管理ができるかもしれない。
相談の際は金融機関の窓口を活用することもできるため、まだ資産運用に取り組んでいない人も含め、「見ざる」「聞かざる」を脱却する行動から始めてみよう。
(提供:大和ネクスト銀行)
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