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(写真=Thinkstock/Getty Images)

個人投資家なら、大きなニュースが出ていなくても株価500円以上動いたり、為替が急速に円高になったりと原因のよくわからない乱高下があると感じたことはないだろうか。このような動きの原因の一つに「超高速取引(HFT)」と呼ばれる1秒間に1000回以上の売買があるとされ、金融庁がその規制に乗り出すことを検討している。

高額の機材を使って取引している機関投資家には、個人投資家では到底太刀打ちできないと思われそうだが、少なくともこの高速取引に惑わされないためにすべきこと、できることはある。

市場の方向性を加速させるアルゴリズム取引

コンピュータが株式・債券・FXなどで値動きや出来高、板やティッカーなどを見ながら自動的に注文を繰り出すシステムトレード。アルゴリズム取引ともいわれ、 コンピュータで注文を小刻みかつ超高速で高頻度に発注する。機関投資家が大きな注文をした際に、市場へのインパクトが大きくなり過ぎないようにすることなどを目的に導入された。

その技術は年々高まり、いまでは1/1000秒レベルの高速取引が可能になった。その結果、当初の目的以外にも使われるようになってきている。アービトラージ(裁定取引、さや取り)のファンド、イベント・ドリブン系やトレンドフォロー系のヘッジファンドなどにも多用されるようになってきており、その仕組みが分かっていないものも多い。このイベント・ドリブン系とは、倒産や合併などの“イベント”を狙って売買して利益をあげようとするファンドのことを指す。

イベント・ドリブン型のHFTとは、ロイターやブルームバーグなど主要金融ベンダーが出すイベント関連のニュースの中で、ヘッドラインのキーワードを自動的に読み取り、超高速で発注するシステムだ。スピード勝負なので、内容などはあまり関係ないといわれている。仕掛けて他のトレーダーが追随してきた時、“反対売買”できればいいのだ。

4月22日の急騰は追加緩和ニュースがきっかけ

4月22日は、前日のNYダウが100ポイント以上下げていたこともあって、日経平均は140円安で寄り付き、午前中は冴えない展開だった。ドル円は、海外で110円直前まで円安がすすんだものの110円の節目を前に跳ね返され、109円の前半で小動きだった。

相場が一転したのは、13時半にブルームバーグが「日銀:金融機関への貸し出しにもマイナス金利を検討-関係者」と伝えた事がきっかけだ。この報道でドルは急騰し4月6日以来の110円を突破、ストップロスオーダーを巻き込みながら一時110.60円をつけた。日経平均も午前中のマイナスレンジから急騰、208円高で引けている。一日の値幅は380円に達したのだ。