皆さんはクラウドファンディングはご存知でしょうか。
前回の記事、 決済系スタートアップが米国大統領選挙に与えた影響〜新時代のファイナンスは世界をどう変えるのか〜 では、金融×テックの一分野として、決済系スタートアップの動向や、米 Square などが社会に与えた影響などについてお届けしました。
今回は、金融×テックの中でも特に注目を浴びることの多い、 クラウドファンディング についての話題をお届けしたいと思います。
◯そもそもクラウドファンディングとは?
インターネットを通じて、不特定多数の人から小口の資金を募る手法です。
群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、製品開発やイベントの開催、チャリティなどの用途で利用されることが多いといわれています。
ソーシャルメディアの発展
によって、個人でのプロジェクトの立ち上げや告知が容易になりました。そしてそのことに呼応する形で、クラウドファンディングによる資金調達の活発化が進んでいます。
一般に製品やサービスの開発、イベントの開催などには、多額の資金が必要となります。しかし従来の資金の調達先(投資家や金融機関)から、まだ実績のない起業家やアーティストなどが資金を調達するには、 課題が多くありました。 しかし、クラウドファンディングでは、インターネットを通じて不特定多数の人々から、 個人単位で資金調達を行うことを容易にしています。
米国では Kickstarter 等がクラウドファンディングでは有名で、アートなどの分野に特化したサービスも多く、国内でもクラウドファンディングのサービスの増加が続いています。
◯クラウドファンディングにはどんなサービスがあるのか?
成長業界のため、次々と新しいサービスが誕生しているのですが、いくつか有名所を紹介します。
【海外】
Kickstarter
クラウドファンディングでは最も有名なサービスの一つです。
主に芸術系のプロジェクトが中心です。
IndieGoGo
映像系のプロジェクトが多めで、クラウドファンディング業界の黎明期より活躍しています。
Spot.us - Home
メディア・ジャーナリズム系のクラウドファンディングです。
取材して欲しい記事に寄付をするという方式で運営されています。
【日本】
Music Securities
元々は、アーティストに対してのCD制作等の支援から始まりました。
現在は東北等の被災地の復興支援プロジェクトへの募集も、多く取り扱っています。
READYFOR?
「実行者への支援」を掲げるプラットフォームです。
社会福祉プロジェクトへの寄付が中心的です。
CAMPFIRE
商品の予約販売を通して、漫画家やアニメーター、音楽家などのクリエーターを支援するプラットフォームです。
制作に必要な資金をファンから募ることができる仕組みです。
◯クラウドファンディングの仕組みと魅力
一口にクラウドファンディングといっても、ネット上の人気投票による寄付金集めのようなものから、銀行ではない個人による貸出形式まで
様々なものがあります。
それら全てを説明することは難しいのですが、一番多いとされるKickstarter形式は、通常商品の予約を伴うことと、
最低調達金額
を設定しなければならないこと、そして調達に
制限時間
があることが特徴です。
そしてお金が必要な時に 前倒しで 収入が貰えること、最低調達に達するかどうかで、欲する人が本当に一定数いるのかを 判定できる こと、ソーシャルメディアと上手く連動することで、購入者が商品のことを 広めてくれる などの魅力が存在します。