世界的に注目を浴びている「ポケモンGO」。世界でいち早くその圧巻のゲーム内容を体験豪州の報道の様子や国民の反応、問題点、当地でのフィーバーぶりを豪州在住の筆者が考察する。
7月13日にはポケモンGOへのログインサイトに不具合が生じ、約1300人のユーザーがゲームへのアクセスが不可能になってしまったが、豪州でもかなりの社会的影響をもたらしているようだ。
ポケモン人気が止まらない!
「Japan is CRAZY!」
ポケモンGOがリリースされた翌日、そう友達の1人に肩を叩かれた。「Crazy」はネガティブな意味ではなく、褒め言葉で「スゴ過ぎるよ!」といった意味合いである。豪州でもポケモン自体の人気はすでに爆発的で、日本のアニメやキャラクターグッズを売っている店では、子供たちがポケモン商品に飛びつく姿が見られる。子供用だと言っても決して安価ではなく、物価高の豪州では大人でも一旦は渋るような高価な商品も多いのだ。子供はハッピー、大人は少々頭を抱えると言った様子が傍から見て滑稽でもある。とにかくポケモン文化の素地は豪州にはしっかりできあがっている。
ゲームやアニメの世界においては、豪州では「Japan is the best」であり、ある種の憧れや尊敬に等しい感情を持つ人が多い。過大評価し過ぎかもしれないが、日本が一歩一歩踏みしめている未来への階段は輝き過ぎている。そこにきて、この「Pokemon GO」のまばゆいばかりの登場だ。大旋風は間違いなく起こったのであった。
豪州では久しぶり明るい話題 ワクワクしたニュースに笑顔
さて日本に先だって豪州・米国・ニュージーランドでポケモンGOがリリースされたワケであるが、豪州ではリリース前夜、異常な盛り上がりを見せた。ネーションワイドのABCや他のテレビ局でも相次いでポケモンGOのリリースを意気揚々と伝え、天気予報やスポーツニュースでも下のフリップに「POKEMON GO」の文字が流れた。
個人的には子供や学生が楽しむゲームだと思っていたのだが、そうでもないようである。知り合いの50代の男性は、土曜日を「ポケモンハントの日」にしていると言っていた。子供たちと一緒にエクササイズがてら色々な場所を歩くらしい。
「Hitokage」を見せてくれた。子供たちは全員男の子でティーンの難しい年ごろだ。会話の接点が失われつつある中、こうやってコミュニケーションの場をPOKEMON GOで見出すことができたようにも見えた。
子供たちも遠くまで一緒に行ってくれる父親が必要、父親も一緒に出掛ける口実ができたというワケである。最近ご無沙汰していた外食にも家族で楽しく出かけられるようになったという。たくさん歩くことでタマゴが孵るらしいのだが、運動不足が解消できると苦笑しながらも、「早く子供に見せたい」と嬉しそうだった。