8月米雇用統計
(写真=Thinkstock/Getty Images)

注目されたジャクソンホールでのイエレンFRB議長の講演では、年内利上げの見方が強まったことを受け、円安ドル高となり103円半ばまで進む展開となった。ここでは、ジャクソンホールの注目ポイントとFOMCまでのドル円の見通しについて解説していこう。

イエレン議長講演のポイント

今回のジャクソンホールのイエレン議長の講演で注目したいポイントは2つだ。

1つ目は、具体的な利上げ時期に関しては言及を避けたものの、イエレン議長が年内利上げを示唆する発言をしたことだ。米国の労働市場の回復を受け、追加利上げの条件が整ってきたとするイエレン議長の発言は年内利上げの見方を強めた。また、フィッシャー副議長の講演もイエレン議長の講演内容に沿ったものとなり、追加利上げに前向きな姿勢を示した。

2つ目は、イエレン議長の講演で配布されたFOMCメンバーによるフェデラル・ファンド(FF)金利予測表だ。FF金利とは、米国の政策金利のことである。配布されたFF金利予測票は、FOMCメンバーによる2018年末までのFF金利の推移予想(中央値)が示されている。今回は、金利推移の予想に加えて、今後70%の確率で到達する可能性がある金利水準の範囲が色づけされている。

これによると、2018年末にはFF金利が4%を超える可能性が70%ある一方、0%付近に停滞する可能性も70%あるという不透明感を高めるような内容となっており、米国の利上げペースを予想するのが非常に困難であるということがうかがえる。結局は、経済指標次第で、FOMCメンバーによる金利予測もあまりあてにならないという印象を与える内容であった。

このように、明確な方向性を与えるような内容ではなかったものの、ジャクソンホールでの講演を受けて市場では年内利上げの見方が強まる結果となった。