8月29日~9月2日の東京株式市場は、円安を背景に見直し買いが広がった。FRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長がジャクソンホールの講演で利上げに前向きな発言をしたことで円安が進み、輸出関連株が買い戻された。
8月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数(季節調整済み)が15.1万人の増加だった。事前予想(18万人)は下回ったが「毎月10万人程度の雇用増加が必要」というイエレン議長の主張を満たしていたため利上げ観測が強まった。9月20日~21日のFOMC(米連邦公開市場委員会)までは、外国為替市場で利上げを意識した動きが強まることも考えられる。
小売株の下落目立つ
それでは、今回は8月の「月間値下がり率」10社の顔ぶれをみていこう。
(1) ピーシーデポコーポレーション <7618> -47.61%
(2) ディー・エル・イー <3686> -35.66%
(3) ノジマ <7419> -34.35%
(4) ウェルネット <2428> -32.55%
(5) ニッセンホールディングス <8248> -31.96%
(6) ダブル・スコープ <6619> -31.68%
(7) 寿スピリッツ <2222> -31.01%
(8) 東和薬品 <4553> -30.18%
(9) ネクスト <2120> -28.87%
(10) クスリのアオキ <3398> -28.85%
※銘柄、証券コード、8月の月間値下がり率の順。
8月は日経平均株価が約300円上昇したが、個別では新規の売り材料が出て値下がりした銘柄も少なくない。ランキング上位では小売株も目立つ。