任天堂,為替,スーパーマリオラン
(写真=Thinkstock/Getty Images)

「マリオ」がiPhoneにやってくる。米アップルが9月7日に開いた新製品発表会で、任天堂がiOS向けに「スーパーマリオ」の新作を12月に配信することを発表した。同時に、腕時計型端末「アップルウオッチ」が位置情報ゲーム「ポケモンGO」に対応することも明らかにした。

この発表を受けた任天堂は8日、株式市場の主役に躍り出た。一時、2万9200円をつけ、「ポケモンGO」で沸いた7月19日の3万2700円に次ぐ水準まで回復した。その日の引け値は、2万7955円の3260円高、13.2%の上昇だった。

7月に「ポケモンGO」が発表されてから株価が急騰、その後に任天堂が発表したポケモンGOによる同社の業績への影響は限定的との発表から、株価が大きく下げたのは記憶に新しいだろう。

今回発表された新作「スーパーマリオラン」は、同社にどのような影響をあたえるのだろうか。

任天堂「スマホシフト」の背景

iPhone7の機能が事前予想通りだったこともあり、サプライズを独り占めしたのが「マリオ」だ。発表会には、「スーパーマリオシリーズ」や「ゼルダの伝説シリーズ」などの産みの親として知られる、宮本茂氏もゲストとして登壇した。

任天堂はこれまでスマートフォンをプラットフォームとしたゲームを出さず、ゲーム専用機向けに集中してきた。スマートフォンの爆発的な普及によって新たなモバイルゲーム市場が生まれたが、マリオやポケモン、ゼルダといった世界的に愛されるキャラクターがスマホゲームで姿を見せることはなかった。

同社の経営陣は、モバイル市場への進出がゲーム専用機の売上を侵食することになる、と主張していた。そうして新しい市場の拡大に取り残されることになり、任天堂は2014年までの3年間に渡って赤字を計上、株価は50%近く下落した。

しかし、株主からの強い要求もあり、ようやく昨年になりDeNA <2432> との提携を発表し、モバイル市場への参入、及び、知的財産をライセンス供与することを決めた。その結果、誕生したのがポケモンGOであり、スーパーマリオランだ。 ついに、任天堂のスマートフォン戦略が本格始動した。