Apple の株価に反応するアルプス電気

9月19日、Apple は年初来高値を更新した。
それにともない関連銘柄も、世界的に Apple の株価を追いかけるように買われる動きが観測された。

9月23日にはアルプス電気は2584円の高値をつけた。英国の BREXIT 直後に付けた7月8日の安値1655円からは2カ月半で56%の上昇だ。これは下げの反動もあるが iPhone の期待感が高まったことも大きく作用している。

Apple 関連でも、とりわけアルプス電気の収益は iPhone の販売動向と連動性が高い。同じサプライチェーン関連でも、村田製作所は発表前の9月1日が直近高値、TDKも9月5日が直近高値であり、アップルの予約増に最も反応したのはアルプス電気だった。

アルプスの中間決算が注目される

では、実際のところアルプス電気の業績はどうなのだろうか?

同社が7月27日に発表した2017年3月期の第1四半期決算(4〜6月)は、スマホ向け電子部品の落ち込みが厳しく、売上が10%減の1747億円、本業の利益を示す営業利益が62%減の50億円だった。アルプスは通期の売上7570億円(2%減)、営業利益465億円(11%減)を据え置いている。

アルプス電気の電子部品の売上は、すでにクルマ向けがスマホ関連を上回っている。ただ、車載関連は採算性があまり良くないことを会社の課題としてあげている。収益面ではまだスマホ関連のウェイトが高いのだ。アナリストのなかには、同社のスマホ向け電子部品の落ち込みを厳しく見ており、現状は想定を上回っているとの指摘もある。

同社の収益構造の「Apple 依存」の高さは今後の課題でもあるが、これからも関連銘柄として目が離せない企業であることは間違いない。過去のパターンからいうと iPhone7 の受注は5月くらいから入り始め、7月から8月にかけて本格化しているはずだ。Apple の受注を織り込んだ中間決算が注目されよう。(ZUU online 編集部)

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