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外国為替市場で最大の取引量を誇る通貨ペアは何と言ってもユーロ・ドルです。その取引量の多さから、どのFX取引会社でもスプレッドが一番小さな通貨ペアとなっています。クロス円の相場を分析するにあたってもこのユーロ・ドルのトレンドを抜きにしては語れないほど、どの通貨ペアにとっても重要な風見鶏の様な役割をしているのです。今日は外国為替市場での主役と言っても良い、ユーロ・ドル相場についてご紹介していきたいと思います。

外国為替市場で最大の取引量を誇るEUR/USD

さて、すでにユーロ・ドルが外国為替市場で最大の取引量を誇っている事はご紹介いたしました。世界三大通貨であるドル・ユーロ・円の内、トップ2の組合せですから取引量が最大である事は誰もが予想できる事ですよね。取引量が最大であるという事はそれだけ多くの市場参加者の市場心理が表れる相場であるという事が言えます。

ポジテイブ、ネガティブ両方の材料に敏感に反応する通貨ペアであり、比較的テクニカル分析等で説明が出来る動きをするという特徴を持っています。またどちらの通貨も様々なビジネスの決済通貨として使われており、GDPで見ると世界最大のアメリカと、それに次ぐユーロ加盟国という事でそういった面からも取引量のスケールの大きさが推測できます。

基軸通貨対準基軸通貨

ユーロ・ドルの通貨ペアは基軸通貨であるアメリカドルと次世代の基軸通貨と呼ばれるユーロの力関係を表しています。過去のレートを見てみると1995年にはユーロ・ドルが1.45ドルまで上昇したかと思うと、2000年には0.82ドルまで下落してしまいます。現状の長期トレンドをテクニカルで見てみると月足のチャートでは上昇トレンドを継続していると言えます。両方の通貨とも一連の金融危機で経済環境は大きなダメージを負っており、これについては甲乙つけがたい状況となっています。2014年現在の政策金利もユーロが若干高いくらいですが、ほぼゼロ金利状態であり通貨保有によるインカムゲインはそれほど望めない状況です。

外国為替市場におけるそれぞれの役割を見てみると、ドルは基軸通貨としてドルストレート以外の通貨ペアの取引にも介在しているためどの通貨を取引してもドル絡みの取引となります。さらに債券市場において米国債が世界中で流動性の高い金融商品として活発に取引されている為、ドルの取引量を押し上げています。

これに対してユーロは正直な所外国為替市場における取引量はドルの半分以下となっていますが、米国の同時多発テロ以降ドル建て資産のみを保有する事がリスクにつながるとして準基軸通貨であるユーロへシフトする傾向が増加しています。また石油の決済通貨としても広がりを見せており、今後OPECでもドル決済だけでなくユーロ決済の検討も始まっているようです。また、各国の外貨準備に占める割合もドルに次ぎ多いユーロとなっていますが、現在ではユーロの比率がかなり引き上げられてきているようです。