株式見通し
(写真=PIXTA)

14日の東京株式市場は、トランプ氏の経済政策期待を背景にリスクオンの流れとなり、ドル円相場も107円台と円安傾向だったことで、外需関連を中心に買いが入り、日経平均株価は、前週末比297円83銭高の1万7672円62銭で取引を終えた。個別銘柄では、減益決算が嫌気されOSJBホールディングス <5912> が下落した。

15日の東京株式市場は、ドル円相場で108円台まで円安が進み、買いが先行して始まったものの、日経平均株価が1万8000円台に近づき、過熱警戒感が出始めたことで利益確定の売りも多く、前日比4円47銭高の1万7668円15銭で大引けとなった。

16日の東京株式市場は、OPECでの減産期待により原油先物価格が上昇したことで、リスクオンの流れとなったことに加え、ドル円相場でも109円台まで円安が進んだことから、日経平均株価は前日比213円93銭高の1万7882円08銭で取引を終えた。個別銘柄ではiPhone向けゲームの配信時期を発表した任天堂 <7974> が上昇した。

17日の東京株式市場は、過熱警戒感から売られたものの、日銀が初めて固定金利で無制限に国債を買い入れる「指値オペ」を通告したこともあり、急速な金利上昇を容認しないとの見方が広がったことで、日経平均株価は、前日比42銭高の1万7862円63銭で大引けとなった。

18日の東京株式市場は、ドル円相場が110円台まで上昇したことで日経平均株価が1万8000円台を付ける場面もあったものの、週末要因や過熱警戒感などからポジションを調整する動きも目立ち、前日比104円78銭高の1万7967円41銭で週の取引を終えた。

今週の株式展望

今週注目される経済指標は、21日の10月貿易統計、22日の米10月中古住宅販売件数、23日の米10月耐久財受注、米10月新築住宅販売件数、25日の10月消費者物価指数などである。

今週の日本株であるが、前週に続き、上昇トレンドが想定される。その根拠は、ひとつは、トランプ氏の経済政策期待を背景とした米国の長期金利の上昇であり、二つ目は、日銀による「指値オペ」だ。「指値オペ」は、固定金利で無制限に国債を買い入れるものであるため、金利上昇の抑制効果が期待される。その結果、日米金利差が拡大することでドル円相場が円安傾向に推移し、外需関連が多く、多くの企業の想定為替レートを超えていることから、日経平均株価も上昇するだろう。また、イエレンFRB議長の議会証言でのタカ派寄りの発言もプラスである。

テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドは、日経平均株価のローソク足が2σを超えてきており、週足14週のRSIは、60%台前半と、やや過熱感が出てきている。

以上を考慮すれば、テクニカル面での過熱感は気になるものの、小幅の調整を挟みながらも、ドル円相場での円安進行を好感する形での日経平均株価の上昇を想定するのが妥当だろう。

気になる点としては、ダウ平均株価が史上最高値を更新する動きを続ける中で、米長期金利が上昇していることから、米国株の割高感が意識されることで、相場が崩れ、連動する形で日本株が影響を受ける流れには注意したい。(ZUU online 編集部)

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