ソフトバンク,株価,今後
(写真=Getty Images)

ソフトバンクグループ <9984> の株価が12月7日から出来高を伴って上昇、8日には7970円と年初来高値を更新した。12月6日に孫正義社長がトランプ次期米大統領とトランプタワーで会談、米国のビジネスに500億ドル(約5.7兆円)を投資し、5万人の新たな雇用創出で合意したことへの期待から買いを集めた。

トランプ氏との会談をセットする孫社長のネットワークもさることながら、最初の会談でいきなり5兆円の投資をコミットする「判断力」にも筆者は驚かされる。常に新しいことに挑戦し続ける同社の動きを追ってみよう。

3兆円のM&Aに続き10兆円ファンド設立へ

今年7月、ソフトバンクは英半導体設計大手のアーム・ホールディングスを240億ポンド(約3.5兆円)で買収することを決めた。将来のIoT市場の拡大を狙っての投資だ。日本企業としては過去最大のM&A案件になる。ちなみに、2013年に米携帯3位のスプリントを買収して世間を驚かせたときの買収額が200億ドル(約2.3兆円)。その金額大きく上回る孫社長にとっても過去最大の投資となった。

さらに市場を驚かせたのは、10月に発表した10兆円のテクノロジーファンドの設立だ。

サウジアラビア王国のソブリン・ウェルス・ファンドであるパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)と組み、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」を設立すると発表したのだ。来年にファンドの運用開始を予定しており、投資対象はIoTやAI、Fintechなど世界の新しいテクノロジー分野が有力である。ソフトバンクは今後5年間で最低でも250億ドル(約2.8兆円)の資金を投入するほか、PIFも5年間で最大450億ドル(約5.2兆円)を投じるという。UAEやカタールなどの中東諸国にも出資を呼びかけており、SVFはスタート時には1000億ドル、10兆円ファンドになる可能性がある。

孫社長はオイルマネーの心をしっかりと掴んだようだ。