今朝もまだまだ寒く「立春」という感じでもないのですが、ここからは徐々に春を感じることになると思います。既にスギ花粉は飛んでいるようです。株式市場は昨日も大きな下落となり、「トランプラリー」も終わった感じもあります。そもそも「トランプラリー」と言われていたものは実は単純に米国の利上げを好感する動きだと思います。トランプ大統領の個性的な印象が強く、大きな声で話すものだから、誰もが大統領のおかげと思ってしまっているようです。
ここまでも何だかんだと言っても結局は株式市場、言い換えれば企業活動や企業業績は「お金の流れ」ということであり、その流れる方向は金融政策で決まることが多いのではないかと思います。ですから、日銀の金融政策決定会合で特にこれまでの流れに変化がなく、米FOMC(公開市場委員会)が終わり、米国の利上げがなかったということで、行き過ぎたお金の流れがもとに戻ったということなのでしょう。ここからは次の金融政策、そして足元の業績動向を考えてお金が流れて行くのだと思います。
米国株は小動き、為替は円高となったのですが、昨日の大幅下落の反動もあって夜間取引やシカゴ市場(CME)の日経平均先物が買われていたことから、本日の日本市場は買い先行となりそうです。ただ、円高に対する警戒感が根強く、上値も限られそうです。週末の手仕舞いの売り買いが中心と思われ、買い戻しを急ぐ動きがでるかどうかということになりそうです。
19,000円を回復するかどうかということになりそうです。下値目途とすれば、18,500円~600円水準ということなのでしょうが、19,000円を割り込むと買われる、買い戻しが入るということを確認することになりそうです。依然として空売りが多いことから買い戻しを急ぐ動きになると再度19,300円水準まで戻しそうです。いずれにしてもまだまだ19,000円を挟んでの保ち合いが続きそうです。
本日の投資戦略
円高が進んだことで昨日は大きく下落しましたが、夜間取引の日経平均は円高が進んだ割には堅調となりました。目先の持ち高調整の買い戻しが中心と見られますが決算発表が本格かするなかで1ドル=108円~110円と慎重に見る企業がほとんどなのにも関わらず円安を好感して上方修正となっているものが多く、目先は円高と言ってもまだまだ円安水準ということで買い直された面もあると思います。
米国の大統領ばかりが取りざたされていますが、やはりFRB(連邦準備制度理事会)の金融政策の方向性をしっかりと見ておいた方が良いと思います。金利差だけでは為替は動かないという向きもいますが結局は金利差が大きな為替変動要因ということには違いないのです。米国の景気が良いということ、そして「アメリカファースト」ということであればドル高=円安となるのですから、円高は一過性と思われます。1985年の「プラザ合意」というようなことがあれば別ですが、口先介入は限界があるのではないかと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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