丸の内の再開発は競合他社に対抗
しかしながら、丸の内の周辺地区では競合他社も再開発を行い、既存オフィスビルの価値向上と供給面積の拡大を行っています。図2のように、三井不動産は日本橋や飯田橋駅周辺の千代田区富士見地区での再開発物件が2014年度に竣工を迎えます。住友不動産も日本橋二丁目の高島屋東京店があった場所に35階建の複合ビルを建設しています。また、森ビルが主体となる虎ノ門ヒルズが竣工したのは記憶に新しいところです。このように競合他社が高層ビルを立て替えて競争が激化している中、三菱地所も既存物件の再開発を行わなくては空室率が向上してしまうとの危機感から既存物件の価値向上のための積極投資を行っていると考えられます。
図2 競合他社が2014年~2015年に竣工を迎える主な物件
企業
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三井不動産
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住友不動産
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森ビル
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地区
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日本橋室町東
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千代田富士見
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日本橋二丁目
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虎ノ門ヒルズ
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用途
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オフィス、商業
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オフィス、商業、住宅
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オフィス、商業
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オフィス、商業、ホテル、住居
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敷地面積
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5,668平米
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16,700平米
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42,000平米
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17,069平米
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竣工
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2014年1月
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2014年6月
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2015年2月
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2014年6月
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その他地区での投資計画
丸の内地区の他でも、各物件の価値を高めるための投資を行っております。例えば、リニア新幹線の終点として注目の浴びる名古屋では、2015年10月の竣工予定で、名古屋駅前にある大名古屋ビルヂングの建替を行っています。また、国際化の進展によりますます重要性が高まる羽田空港では、「ロイヤルパークホテルザ羽田」を旅客ターミナル内に2014年9月末開業させる予定です。丸の内以外の地区でも、交通至便性の高い既存物件を中心に建替や新規開業で価値を高めています。
外部環境の追い風と競合激化への対応
このように、三菱地所は外部環境の追い風と競合激化への対応、この相反する2つのトレンドに対応するために新規投資を決定しております。しかしながら一時的に収益の伸びは鈍化するという見込みを発表しており、今回の投資の収穫期に入る2017年度以降まで現行の好調な事業環境が続くかが、三菱地所の利益が伸びるかのカギとなると思われます。
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