目標に合わせる資金準備とは
○資金形成商品、「学資保険」
生命保険の商品のなかでも、終身保険と養老保険、年金保険は貯蓄性のある商品です。ここでは、死亡保障を抜きにして考えてみます。
保険商品に「学資保険」という商品があります。子供が生まれ、17歳、18歳と大学入学の資金を貯蓄するための利率の高い商品です。保険では「目標」を絞った定番商品で、「確実な将来」があるからこそ設定できる商品といえます。
○「終身保険」は利便性がある
貯蓄目標の時期と金額が定まっている場合は、学資保険や定期預金でも問題ありません。ですが、漠然と「住宅を購入予定」として貯蓄しても、急な自家用車を購入など、予想外の出金に対応できないのは不便です。こうした際に考えたいのは「積立の自由」「引き出しの自由」を兼ね備える、ロングライフの商品です。例えば、30歳の男性が60歳まで掛け続ける終身保険に加入します。毎月の掛け金は実は「貯蓄部分」として積み立てられています(全部ではありません)。お勧めしたいのは、こうした積み立て部分、つまり「解約返戻金」部分から借り入れをする方法です。
銀行預金は、引き出してしまえば残高はゼロになりますが、終身保険は完全にゼロにはなりません。実際に借り入れができる限度があるためですが、この解約返戻金部分は、いつでも自由に借り入れができ、返済も可能です。そして、もし使わなかった場合、最終的に老後資金として利回りの良い資金形成が実現できるのです。
将来を「いつ」にするかを明確に
○ロングライフ商品を土台に、短期商品を重ねて持つ
終身保険には、むろんデメリットもあります。それは「保険の本来の目的」である保障を忘れては意味がない、という点です。
保険は金融商品としては最低でも10年は続けないと元が取れない商品ばかりです。ですが、一般財形は3年過ぎれば出し入れ自由、5年過ぎれば住宅財形、年金財形は使うことができます。ですから、貯蓄を始めようとする年齢に合わせて、ロングライフ商品と、短期商品の掛けあわせを持つことで、将来をイメージすることができるのです。
大事なことは、将来を「いつ」にするか、ということ。もしロングライフ商品の場合は「インフレ対応」の利率変動商品出なければ意味がありません。
目標値と資金形成の関係とは
誰もが自分の将来の目標設定を明確にしようと考えます。ですが、実際のイメージが固まらないまま貯蓄を考えてしまいがちです。ですから、まず最低の目標値、目標金額を考えてみましょう。短期の商品がこれにあたります。そして、ロングライフの商品をもつことで、自然と資金形成が連続して自分の「体」に身についていくはずです。