航空機や海運コンテナのリースを手掛けるJIA(ジャパンインベストメントアドバイザー)< 7172 >は東証マザースに新規株式公開し、公開価格の2550円に対し2.3倍となる5870円の買い気配のまま上場初日を終えました。今回は、それほどまでに注目を集めるJIAの事業内容や今後の戦略に迫っていきます。


JIAとはどんな会社

JIA(ジャパンインベストメントアドバイザー)は、オペレーティングリースを中心に、その他金融ソリューション事業を提案している会社です。主な事業内容としては、大きく4つに分かれて、航空機や輸送用コンテナを対象資産としたオペレーティングリース事業、国内外の上場、非上場の会社に対して買収・売却などの戦略的資本や業務提携などのM&A、アドバイザリー事業、ベンチャービジネスや事業再生・継承などのハンズオン型のプライベートエクイティ事業、不動産を箱物投資として考えるのではなく投資回収までのライフスパンをみて、投資効率を高めた不動産事業を行っています。グループ会社として、オペレーティング事業を行っているJPリースプロダクツ&サービシイズ株式会社(JLPS)と非連結子会社の特別目的会社(SPC)の19社と非連結子会社2社で構成されています。

オペレーティング・リースは、企業の資金の効率亭な運用方法として大手金融機関がすでに行っていますが、大手金融機関では提供できないような金融ソリューションを提供することを経営戦略とした数少ない独立系事業者の会社です。


JIAの強みの日本型オペレーティング・リースとは?

JIAは、オペレーティング・リース事業を主な収益源としており、オペレーティングリースは、まず、リースをしたい業者(メーカーなどの企業)が見つかった時点で、SPCが投資家との間で匿名組合を締結し、出資を受け入れるとともに金融機関からの資金調達を行います。調達した資金でリースする物件(航空機やコンテナ)を取得し、オペレーティング・リースを賃貸します。

メーカーは実際にオペレーティング・リースをする事で、資金の効率的な運用ができますし、投資家は、事業の損益を自身の決算に取りこむ事でより効率的に運用できますし、リース物件を売却した場合に、キャピタルゲインを得られる可能性もあります。このオペレーティング・リースの組成、販売、管理、などの一連の運営を通じて手数料をもらっているようです。

この一連の運営をSPC(特別目的会社)とよばれる会社で行っており、この会社は一般的には、株式や債券を発行するなど特別な場合につくられる会社です。JIAでは、オペレーティング・リース事業を行うのに際し、事業の損益や収支を明確にするために個別案件ごとにSPCを作っているようです。