住友不動産,株価
(画像=PIXTA)

目次

  1. 不動産業界に吹く風
  2. 不動産市場の鏡
  3. 地方圏の地価が26年ぶり上昇
  4. 住友不動産は過去最高益の見込み
  5. 不動産市場の2つの「2019年問題」とは?
  6. 中国富裕層の「爆売り懸念」も

※この記事は2018年4月に掲載されたものを再編集しています。

不動産業界に吹く風

人気銘柄の戦略と株価の動きから投資の醍醐味に迫る本連載。【第1回】で外食の吉野家HD【第2回】はアパレルのしまむらを取り上げたが、【第3回】は不動産業界で圧倒的存在感を示す住友不動産にフォーカスする。 マンションの供給戸数で首位を走る住友不動産であるが、業績も比例して絶好調。とはいえ不動産業界は2つの2019年問題を抱える。この記事では追い風と向かい風、両面から不動産業界を読み解く。

不動産市場の鏡

「相対株価」をご存知だろうか。日経平均と比較して相対的に「その株価」がどう動いたのかを見る方法で、ファンドマネージャーには一般的な手法である。たとえば過去10年、5年、3年における不動産セクター指数の「相対株価」は日経平均を下回っていたが、過去1年、半年では日経平均とほぼ同じ、そして直近3カ月は日経平均を5%ほど上回り始めている。筆者はその背景に「地価の上昇」があると考えている。

「株価は経済の鏡」とも言われるが、不動産セクターも同じである。中でも住友不動産 <8830> は地価やマンション動向に対する感応度が高く、「不動産市場の鏡」とも呼べる銘柄だ。果たして、その鏡は不動産市場のどんな未来像を映し出すのだろうか。

地方圏の地価が26年ぶり上昇