はじめに
「テンバガー」とは株価が10倍になる銘柄のことだ。簡単に狙えるものではないが、一度は達成してみたいというのが投資家の性であろう。本連載では実際に「テンバガー」になった銘柄を紹介していき、これから大化けする銘柄の傾向や共通点を探っていきたいと思う。
この連載を通して「テンバガー」いや、「トゥエンティバガー」銘柄をぜひ見つけて欲しい。
目次
大化け銘柄いろいろ
2012年以降で株価が10倍になった銘柄を4つ紹介する。(株式分割による影響を考慮した調整済みの株価を記載)
1.ZOZO <3092>
2013年には株価200円台だったが、2018年7月には4875円の高値を記録しており、株価は一時、約20倍超となった。服飾ネット通販「ZOZOTOWN」を運営している。有名アパレルブランドを多数展開しているほか、ネット通販拡大の波に乗って急成長。採寸用ボディスーツ「ゾゾスーツ」で話題を集めており、最近はイーロン・マスク氏が創業した米宇宙ベンチャー企業の「スペースX」と月旅行契約を結んだ発表をしている。
2.RIZAPグループ <2928>
2014年1月には株価50円台だったが、2017年11月には3090円まで上昇、一時は株価は約50倍超となった。2018年10月現在でも500円台を維持しているテンバガー銘柄の1つだ。テレビCMでおなじみのプライベートジム「ライザップ」を展開している。美容や健康関連などの通販企業から糖質制限ダイエットのブームに乗り急成長を果たす。最近は湘南ベルマーレの経営権を取得してサッカー界に進出するなど、異業種への参入が目立っている。
3.ガンホー・オンライン・エンターテイメント <3765>
2012年8月には株価20円台だったが、2013年5月には1633円まで上昇、株価は約80倍超となった。スマートフォンやタブレット端末が登場し、ソーシャルゲーム人気に火がついた。中でも、「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」という大ヒットタイトルが誕生し、株価は一気に急騰した。また妖怪探索位置ゲーム「妖怪ウォッチワールド」が約200万ダウンロードを突破しており、スマートフォンゲーム業界を牽引している。
4.ペッパーフードサービス <3053>
2014年4月には株価200円前後だったが、2017年10月には8230円まで上昇、株価は約40倍超となった。従来からある「ペッパーランチ」にくわえ、立ち食いステーキ店「いきなりステーキ」を展開している。スタンディングでステーキを食べるという新スタイルが支持されたことや、糖質ダイエットブームの波に乗って急成長を遂げた。最近は2018年9月27日(米国東部時間)付で米NASDAQ(ナスダック)市場に日本の飲食チェーンで初の上場を果たしている。