タイトル 株価10倍も夢じゃない?どんな銘柄が「テンバガー」になったのか

サブタイトル 日本株相場は大活況

テンバガー,2017年
(画像=PIXTA ※画像はイメージです)

目次

  1. 「値上がり・オブ・ザ・イヤー2018」
  2. 18年概観①:消費関連より「IT関連」「サービス業」が強かった
  3. 17年概観②:東証銘柄よりもJASDAQ、マザーズが強かった

前回の記事では2012年以降で株価が10倍になった大化け銘柄を紹介した。その多くが私たちの生活の身近なサービスや製品を展開していた企業だ。今回の記事では2018年10月現在までの年初来安値からの値上がり率ランキングを見ていき、どのような銘柄がテンバガーになり得るのかを探る。

「値上がり・オブ・ザ・イヤー2018」

今年の代表銘柄ともいえる年初来安値からの値上がり率上位10位が以下のランキングだ。ちなみに、年初から10月23日終値時点で10倍を超えている銘柄はない。

順位/銘柄 <コード> /市場/年初来安値からの値上がり率

エムティジェネックス <9820> /JQ/8.84倍 ALBERT <3906> /マザーズ/7.9倍 エクストリーム <6033> /マザーズ/6.1倍 メディアファイブ <3824> /福岡Q/5.9倍 地域新聞社 <2164> /旧ヘラクレス/5.61倍 オウケイウェイヴ <3808> /名証セントレックス/4.27倍 共同ピーアール <2436> /JQ/3.32倍 レノバ <9519> /東証1部/3.32倍 ブレインバッド <3655> /東証1部/3.11倍 テリロジー <3356> /JQ/3.11倍

18年概観①:消費関連より「IT関連」「サービス業」が強かった

18年の値上がりランキングの傾向として、17年に活躍した小売業、卸売業、食料品などの消費関連銘柄に代わり、情報・通信業のIT関連、サービス業の関連銘柄が増えたことがあげられる。

たとえば17年の活躍した銘柄は、「いきなりステーキ」がヒットしたペッパーフード<3053>や健康食品「カイテキオリゴ」や化粧品が好調だった北の達人<2930>、カタログ通販のアイケイ<2722>が上位にランクインした。

トップのエムティジェネックスは、森トラストの上場子会社だ。駐車場管理やオフィスビル等のリニューアルを手がけている。6日連続ストップ高になり、一時は45950の高値を記録して「トゥエンティバガー」を達成した。営業利益、純利益ともに前年同期比約30%増だが、正直な所買われすぎている印象だ。これからの値動きに要注意したい。

ALBERTは、AI(人工知能)ブームにより、自動車、製造業業などへのプロジェクトが増加して営業利益が4期ぶりに浮上したことやトヨタ<7203>との資本業務提携により買いが集まった。

エクストリームは、「ラングリッサー」という同社が商標権を有しているゲームが中国国内でiOS版の配信を開始したことで8月に約5.7倍も上昇している。 テリロジーは、サイバーセキュリティー関連銘柄として人気化して、6月頃から買いを集めた。10ヶ国語の通訳が可能な「みえる通訳」への期待もある。

18年の値上がり率のランキングにはIT系が多く、ALBERT、メディアファイブ、オウケイウェイヴ、ブレインバッドがランクインした。ゲーム系はエクストリームのみ。地域新聞社や共同ピーアールは広報に関するサービス業、レノバは再生エネルギー事業だ。

AI(人工知能)やIoT、ビッグデータ、ブロックチェーンなど、今年のトレンドを反映した傾向が出ている。

17年概観②:東証銘柄よりもJASDAQ、マザーズが強かった