【目次】
①ブロードバンドセキュリティIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【9/13更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント【9/7更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社ブロードバンドセキュリティ
- コード
- 4398
- 市場
- JASDAQスタンダード
- 業種
- 情報・通信業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 持塚 朗 /1961年生
- 本店所在地
- 東京都新宿区西新宿八丁目5番1号
- 設立年
- 2000年
- 従業員数
- 183人 (2018/07/31現在)(平均40.53歳、年収657.5万円)
- 事業内容
- セキュリティー監査・コンサルティングサービス、ぜい弱性診断サービス、情報漏えいIT(情報技術)対策サービス(マネージドサービス、セキュアメールサービス、マルウエア検知サービス、フォレンジックサービスほか)
- URL
- https://www.bbsec.co.jp/
- 株主数
- 29人 (目論見書より)
- 資本金
- 100,000,000円 (2018/08/20現在)
- 上場時発行済み株数
- 3,855,730株(別に潜在株式144,000株)
- 公開株数
- 805,000株(公募400,000株、売り出し300,000株、オーバーアロットメント105,000株)
- 調達資金使途
- 採用・教育費、人件費、システム開発費
- 連結会社
- 0社
- スケジュール
- 仮条件決定:2018/09/03→690~750円
- ブックビルディング期間:2018/09/05 - 09/11
- 公開価格決定:2018/09/12→750円に決定
- 申込期間:2018/09/13 - 09/19
- 払込期日:2018/09/25
- 上場日:2018/09/26→初値2,001円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:みずほ証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 大株主
- SBIインキュベーション(株) 1,741,000株 48.36%
- SBI FinTech Solutions(株) 964,000株 26.78%
- 持塚 朗 406,154株 11.28%
- 三井物産セキュアディレクション(株) 100,000株 2.78%
- 高久 勉 80,000株 2.22%
- システムプラザ(株) 50,000株 1.39%
- (株)Eストアー 25,000株 0.69%
- エヌエスティ・グローバリスト(株) 25,000株 0.69%
- (株)セゾン情報システムズ 25,000株 0.69%
- (株)テリロジー 25,000株 0.69%
- 業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
- 2016/6 単独実績 2,690 119 87 86
- 2017/6 単独実績 3,067 178 152 145
- 2018/6 単独見込 3,346 181 154 172
- ロックアップ情報
- 持塚朗、安藤一憲、滝澤貴志、田仲克己、雲野康成、SBIインキュベーション株式会社、SBI FinTech Solutions株式会社は上場後90日目の平成30年12月24日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 6億375万0000円(805,000株×750円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 144,000株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- ブロードバンドセキュリティ<4398>は、情報漏洩リスクなどから企業等を守る事を目的とした、セキュリティサービスを主な事業として展開している。
具体的なサービス内容としては、①セキュリティ監査・コンサルティングサービス、②脆弱性診断サービス、③情報漏洩IT対策サービスで構成されている
大手企業を中心とした民間企業や官公庁等が顧客となるが、自社営業による直販及び代理店経由による営業の2つのルートで顧客に対するアプローチを行っている。
■①セキュリティ監査・コンサルティングサービス
同社はクレジットカード業界におけるグローバルセキュリティ基準の監査資格を法人として保有している。そしてクレジットカードデータを取り扱う企業に対し、セキュリティ監査を実施している。またセキュリティ監査を通過するために、どう対処するべきかという、コンサルティングサービスも提供中である。
クレジットカード業界以外の企業等に対しても、情報セキュリティの分析からシステムの改善提案及び実現まで、社内ルール及び情報システムの両面から支援する、コンサルティングサービスも行っている。
■②脆弱性診断サービス
同社は企業のWebサイトやECサイトに対し、同社エンジニアが疑似攻撃をかける事でWebサイトの安全性を診断するサービスを提供している。
本サービスを利用する事で、悪意ある攻撃を受ける前に、自社及び自社サイトを守る上での問題点の特定が可能である。
■③情報漏洩IT対策サービス
同社が独自に開発したソフトウェア等を利用し、企業の情報漏洩対策のためのサービスを提供している。主な内容としては①セキュリティ機器マネージドサービス、②セキュアメールサービス、③マルウェア検知サービス、④標的型メール攻撃訓練サービス、⑤ウイルス感染チェックサービス、⑥SIEM(※)構築及び運用支援サービス、⑦緊急駆けつけサービス、⑧インターネット分離クラウドサービスが存在する。
上記サービスを提供する事で、企業の情報漏洩IT対策を行っている。
※SIEM(Security Information and Event Management)→サーバーやネットワーク関連機器のログ情報や通信内容を一元的に管理し、脅威となる事象を把握する技術。
■部門別売上
同社の3部門別の売上は下記となっている。
・2017年6月期
セキュリティ監査・コンサルティングサービス5.8億円(比率19%)、脆弱性診断サービス8.5億円(同28%)、情報漏洩IT対策サービス16億円(同53%)
・2018年3月時点(第3四半期)
セキュリティ監査・コンサルティングサービス5.9億円(比率23%)、脆弱性診断サービス6.7億円(同27%)、情報漏洩IT対策サービス13億円(同50%)
売上の比率としては、情報漏洩IT対策サービスが約50%を占める状況。そして脆弱性診断サービスが約30%、セキュリティ監査・コンサルティングサービスが約20%という構成である。
■業績推移
同社の過去業績及び今後の業績見込みは下記となっている。
2015年6月期 売上高23億円、経常利益▲0.9億円、当期純利益▲1.0億円
2016年6月期 売上高27億円、経常利益0.9億円、当期純利益0.9億円
2017年6月期 売上高31億円、経常利益1.5億円、当期純利益1.5億円
2018年6月期(見込み) 売上高33億円、経常利益1.5億円、当期純利益1.7億円
2019年6月期(予想) 売上高37億円、経常利益1.6億円、当期純利益1.3億円
順調に増収を重ねているが、利益面について2017年6月期以降は経常利益1.5億円からほぼ横ばいの状況である。
尚、2017年6月期決算での上場申請を行っているが、上場予定日は9月26日であり期越え決算での上場である。よって確定前の2018年6月期の見込み決算数字も開示されている。
■資本構成について
同社は1999年12月に設立後、2006年にSBIホールディングス<8473>のファンドからの出資を受け入れた。更に2014年にSBI AXES(現、SBI Fintech Solutions)から資本・業務提携を目的に出資を受け入れた結果、SBIホールティングスのグループ会社となった。
IPO前の段階で、第1位株主はSBIインキュベーション(株主シェア48.36%)。第2位株主はSBI Fintech Solutions(同26.78%)という株主構成となっており、SBIグループの持ち株比率は75%である。
■今後の注目ポイント