金融教育は、生活を送る上で大切なお金の働きを知り、こうした視点を通じて子どもが自分の暮らしや社会について学び、行動できるようにする教育のことを言う。家計管理だけではなく、金融や経済事情についても理解を深めることができるのが特徴だ。今回は、子どもの将来を支え、親にとっても良い学び直しの機会となる金融教育について紹介する。

見えないお金の価値を教える

金融教育
(画像=iyomemo)

現代において、子どもとインターネット決済は切っても切り離せない。スマートフォンやタブレットのアプリゲームを利用するための簡単決済は現代の子どもたちの常識と言えるだろう。便利なネット通販では、クレジットカードやデビットカードを利用することもある。

これらの支払い方法は、「恐ろしいもの」として子どもから引き離すのではなく、正しい使い方を教える必要があるだろう。小学生の年齢から、インターネットでのお金の取り扱いについてはしっかり教えておきたいものだ。

・目に見えないお金の価値を知る
「お金は目に見えるもの、触れることができるもの」という前提があると、インターネット上での支払いは「お金を利用している」感覚が抜け落ちてしまう。

中学校に上がるくらいまでは、フィルタリング機能を利用し子どものスマートフォンに制限をかけることもできるが、成長するにつれてそれも難しくなる。

そこで、子どもがインターネット決済を利用するときに、「自分のお金」と交換させるという方法がある。子どもが持っている現金を、支払いが生じるたびに親が受け取る。この方式によって、「インターネットでお金を利用すると自分のお金が減る」ことを体感させることができる。

繰り返し行うことで、無駄遣いがなくなることも期待出来る。昔ながらのお小遣い帳を併用するとなお良いだろう。

クレジットカードと人生設計について考える

高校卒業が近づいたら、キャッシュレスの便利さと注意点について確認しておきたい。大学卒業後の将来にも影響を及ぼすからだ。

・クレジットカードについて
クレジットカードを利用するときには、「将来入るお金」をあてにするのではなく、「現金でも支払えるだけ」の金額にとどめるように言い聞かせておきたい。

大学進学とともにクレジットカードを持つ子も多いが、カードの支払い滞納でその後数年クレジットカードを作れなくなってしまったり、ローンを組めなくなったりする可能性があることをしっかり伝えておくようにしよう。

・人生設計とお金について話し合う
子どもと将来について話し合う時には、必ずお金の話もしておこう。大学卒業後、自立した生活を送るために必要なお金について、知っているようで意外と知らない子どもは多い。

住居費、水道光熱費、食費、交通費、通信費、保険や貯蓄にそれぞれ必要な額を伝えておくだけでもその後の生活が変わるかもしれない。マイカーローンや住宅ローンを組む時には、「借りられる額」を借りるのではなく「返せる額」を借りる、といった基本的な考え方の教育も重要だ。

投資の種類やリスクについても忘れずに伝えておこう。投資について自分で教えるのが難しければ、まずは「うますぎる話」や「投資に債務が伴う話」には乗らないよう注意喚起できると良いのではないだろうか。

プロから学ぶ機会を設ける

これらを子どもの成長とともに親子で話し合うことはもちろん大切なことだが、「お金について子どもがプロから学ぶ」機会も設けておきたい。

日本では、義務教育期間中に金融教育はほとんど行われない。高校進学後も、選択科目によっては金融について全く学ぶ機会がなく卒業を迎えてしまう子もいるだろう。

幼いころからお金について正しい知識を身に着け、金融や経済に興味を持ってほしいのであれば、子どものための金融教育教室やセミナーを受けさせるのも良いアイデアだ。

家庭や学校では聞くことができない「金融のプロ」の話は、子どもへのこれ以上ない教育だ。金融教育は子どもの将来と生活を守り、未来を切り開くカギとなるだろう。(提供:iyomemo

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