食生活の乱れや運動不足といった生活習慣からさまざまな病気になる日本人が増加している。生活習慣病やがんをはじめ自覚症状がないまま進行する病気も多いため、定期的な健康診断で早期発見・早期治療に努めることが大切だ。

職場の健康診断や市町村の特定健診のみならず、人間ドックに対する関心が高まっている。人間ドックでは集団健診より時間を掛けて全身を検査することができるため、より正確な診断ができるからだ。生活習慣病とがんの早期発見には少なくとも年1回の人間ドックがおすすめである。問題はどのくらいの費用が掛かるかだろう。

人間ドックの費用相場は3万円から

人間ドック
(画像=iyomemo)

人間ドックの費用相場は1日コースで3万〜6万円前後、1泊2日コースで10万円以上。相場は病院の規模や地域によって差が大きい。

1日コースでは、身体測定や問診、血液検査から胸部X線、腹部超音波、眼底検査、胃カメラや胃バリウム検査がスタンダードな検査項目だ。1泊2日コースはさらに血糖値や心電図の精密検査に大腸カメラが加わることが多い。

人間ドックは補助や保険は使えるか

人間ドックは自由診療(保険外治療)のため全額自己負担である。したがって、国民健康保険や社会健康保険を使うことはできない。

ただ、ケースバイケースで補助や助成金が出る場合がある。

●市区町村の国民健康保険

おおむね40歳以上になると特定健診と呼ばれる無料の健康診断を市区町村の病院やクリニックで受けられる制度がある。人間ドックに比べると検査項目は限られているが、数百円程度の自己負担で胸部X線やがん検査を追加することも可能だ。

人間ドック助成がある自治体も増えている。病院で人間ドックを受けると一定額の助成金や費用の一定割合の補助が受けられるのだ。

●会社員などの社会健康保険

社会健康保険では人間ドックを受診後、手続きをすると補助金が出る健康保険組合がある。

補助金や助成制度については各自治体や健康保険組合ごとに異なるため必ず確認しておこう。

●民間保険会社の生命保険

保険会社や保険商品によって人間ドックの優待割引を受けられる場合がある。人間ドックを実施している医療機関の紹介や申し込み手続きの代行まで、優待制度に含まれているかチェックしよう。

人間ドックは何歳から受けるべきか

人間ドックは20歳以上から受けることが可能。ただ、健康保険の助成事業の対象になるのは早くて30歳ないし35歳、一般的には40歳以上となっている。医師を対象としたアンケートでも40代からの受診を推奨する結果が見られる。

もし、健康に不安がある、メタボリックシンドロームが心配だ、というなら早めに受けるようにするべきだろう。

保険の選び方のアップデートを

人間ドックと併せて生命保険の検討をしておくことをおすすめする。最近は持病や高齢でも加入できる保険が増えており、生活習慣病が気になる人は手厚い保険で安心を買っておいてはいかがだろうか。その際、次のポイントに気をつけてほしい。

●先進医療保障があるか

医療技術が急速に進歩する一方、保険治療に未対応のいわゆる「先進医療」が注目されている。がんや心臓疾患、脳疾患などで先進医療を選択するべきケースは増えているのだ。

●通院保障に注目

従来、生命保険は入院保障がクローズアップされていた。しかし、近年、日帰り手術や早期退院によって通院日数が増加傾向にある。入院保障とともに通院保障の内容を充実させておく必要があるだろう。

●できれば休業補償も

病気やケガによって仕事ができなくなったとき、仕事に復帰するまでの期間の収入を補償する制度だ。就業不能補償保険や所得補償保険とも呼ばれる。自営業や子育て世代の会社員なら家族の生計のために追加を検討してもよいだろう。

健康寿命重視でさらに注目が集まる人間ドック

健康寿命の重要性が叫ばれる今、定期的な人間ドックで健康診断をしておくことが大切だ。健康保険の補助や助成制度を活用するとともに、病気やケガに備えた生命保険の加入も検討していくとよいだろう。(提供:iyomemo

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