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【目次】
①リンクIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/14更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【12/13更新】 ※有料会員限定

会社名
株式会社リンク
コード
4428
市場
マザーズ
業種
情報・通信業
売買単位
100株
代表者名
南谷 浩 /1954年生
本店所在地
大阪府大阪市北区梅田一丁目12番12号 東京建物梅田ビル5階
設立年
1987年
従業員数
58人 (2018/10/31現在)(平均34.8歳、年収624万円)
事業内容
自動発注・在庫最適化ソフト「sinops」の開発・販売
URL
https://www.sinops.jp/
株主数
40人 (目論見書より)
資本金
70,885,000円 (2018/11/19現在)
上場時発行済み株数
1,152,400株(別に潜在株式64,400株)
公開株数
285,200株(公募160,000株、売り出し88,000株、オーバーアロットメント37,200株)
調達資金使途
研究開発費・ソフトウエア制作費、人材採用費・人件費、知的財産取得費
連結会社
なし
スケジュール
仮条件決定:2018/12/04→3,380円~3,580円に決定
ブックビルディング期間:2018/12/06 - 12/12
公開価格決定:2018/12/13→3,580円に決定
申込期間:2018/12/17 - 12/20
払込期日:2018/12/21
上場日:2018/12/25→初値7,620円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:大和証券
引受証券:みずほ証券
引受証券:岩井コスモ証券
引受証券:エース証券
引受証券:藍澤證券
引受証券:エイチ・エス証券
引受証券:極東証券
引受証券:東洋証券
引受証券:むさし証券
大株主
(同)南谷ホールディングス 400,000株 37.85%
南谷 純 140,000株 13.25%
南谷 のどか 100,000株 9.46%
加藤 めぐみ 100,000株 9.46%
南谷 清江 80,000株 7.57%
南谷 浩 72,000株 6.81%
情報技術開発(株) 20,000株 1.89%
(株)日本アクセス 20,000株 1.89%
社員持ち株会 8,000株 0.76%
西巻 昌美 6,000株 0.57%
永山 友和 6,000株 0.57%
業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
2016/12 単独実績 738 110 109 70
2017/12 単独実績 838 150 150 108
2018/09 単独3Q累計実績 637 142 141 96
ロックアップ情報
指定された株主は上場後90日目の平成31年3月24日または上場後180日目の平成31年6月22日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
10億2101万6000円(285,200株×3,580円)
潜在株数(ストックオプション)
64,400株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
リンク<4428>は、小売業・卸売業・製造業の流通三層の在庫を適正化するためのソフトウェアパッケージ群「sinops(シノプス)シリーズ」を提供する、大阪に本社を置く企業である。

「世界中の無駄を10%削減する」というビジョンの下、需要予測型自動発注システムを中心とした製品・サービスを提供している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■「sinops(シノプス)シリーズ」について
同社は小売業向け需要予測型自動発注システム「sinops-R6」を中心に、品揃え計画・棚割計画・割賦メンテナンス・発注端末・本部送り込み支援・賞味期限管理等の機能が統合されたソフトウェアパッケージを開発し、顧客に提供している。

主力商品の「sinops-R6」はAI機能を搭載した小売業向け需要予測型自動発注システムである。特に牛乳・卵・豆腐などの日版品や、総菜・パンなど賞味期限が近く、更に週に何度かのチラシ特売により価格も頻繁に変わるカテゴリーへの、自動発注において実績を多く有している。

食品スーパーマーケットを主要顧客としており、2017年12月期末時点での稼働店舗数は3316店舗(前年同期比+9.5%増)である。

尚、2017年12月期の販売先は、食品卸の日本アクセス2.5億円(割合30%)、スーパーのダイエー0.9億円(同11%)、POSシステム等販売のイシダ0.8億円(同9.0%)が主要販売先となっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■「sinops(シノプス)シリーズ」の販売について
同社は「sinops(シノプス)シリーズ」について下記の形での事業展開を行っている。

① パッケージ販売
② レンタル販売
③ 導入支援サービス
④ サポートサービス

上記の①パッケージ販売では、同社のソフトウェア群を顧客のニーズに応じて一括販売型で提供する。他社事例を参考にした費用対効果の提示ではなく、顧客の実データを利用したシミュレーション結果に基づき、sinops導入の費用対効果を具体的な金額で提示して販売活動を行っている。

また②レンタル販売は①パッケージ販売の一括型と異なり、利用料型でサービスを提供する事で、顧客は初期導入コストを抑えた形でsinopsの導入が可能である。

尚、③導入支援サービスはsinops導入顧客が、導入効果を高めるために支援を行うもの。①パッケージ販売、②レンタル販売の顧客に必ず③導入支援サービスを提供し、顧客がsinopsの導入効果を得られる事を最重要視している。

最後に④サポートサービスは、③導入支援サービスが完了した企業に対して、日々の問い合わせ対応、稼働・運用状況の監視等のサービスを提供するもの。同社にとって、積み上げ型の収益源となっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■業績推移
2015年12月期 売上高5.2億円、経常利益0.2億円、当期純利益0.1億円
2016年12月期 売上高7.4億円、経常利益1.1億円、当期純利益0.7億円
2017年12月期 売上高8.4億円、経常利益1.5億円、当期純利益1.1億円
2018年12月期(予想) 売上高9.7億円、経常利益2.0億円、当期純利益1.3億円

着実に増収増益を重ねている。2016年12月期に経常利益1億円を達成しており、当期(2018年12月期)は経常利益2億円の達成を予定している。

当期はQ2(累計)にて売上高6.4億円、経常利益1.4億円を達成した。通期予想に対する進捗率は、売上高66%、経常利益71%であり通期予想達成に向け、順調に進捗している。


■財務状況
2017年12月期時点で資産合計6.0億円に対し、純資産合計3.2億円であり自己資本比率は53%となっている。

借入金0.4億円に対して、現預金2.1億円を有しており実質的には無借金会社である。開発したソフトウェアについては、貸借対照表の借方にソフトウエア及びソフトウエア仮勘定として0.4億円の資産計上がなされている。

現預金2.1億円、売掛金1.9億円の両者で資産合計の半数以上を占めており、流動性の高い財務状況のため、財務上の懸念事項は見当たらない。


■資金使途
IPOにより5.6億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。

① 「sinopsシリーズ」の新製品開発及びビッグデータ対応等 3.2億円
② sinops事業拡大のための人材採用費・人件費 1.8億円
③ 知的財産権の取得にかかる費用 0.7億円

同社主力商品である「sinopsシリーズ」の研究開発に調達金額の約6割を投入し、約3割を事業拡大のための人材関連費用に充当する計画である。


■株主状況
筆頭株主は南谷社長の資産管理会社の南谷HDであり、株式シェアは38%。南谷社長個人も株式シェア13%の株式を保有し、他にも南谷社長の親族が株式を保有。南谷社長関係で70%以上の株式を保有している。

また取引先の日本アクセスが、株主シェア1.89%の株主として存在している。

VCなどの株主参入は無く、社長関係で70%以上の株式を保有しており、安定的な株主構成である。


■今後の注目ポイント