(本記事は、黒坂岳央氏の著書『年収1億円超の起業家・投資家・自由業そしてサラリーマンが大切にしている習慣“億超えマインド”で人生は劇的に変わる!』=大和出版、2019年4月30日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
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待っているだけで仕事が来る仕組み
お金持ちのもとには、黙っていてもどんどん仕事が舞い込んできます。
とある著名人は、出版社から「名前だけ貸してほしい。本はゴーストライターが書くから」と頼み込まれ、「いいよ」と返事をするだけで勝手に本ができあがる。そして印税が振り込まれ、その本のヒットが次の出版や講演依頼の呼び水になる――そんな話を聞いたことがあります。
このような状況は、起業したばかりの経営者やフリーランスの人からすると、とてもうらやましいものかもしれません。
かくいう私も、起業したばかりの頃はとにかく仕事を求めて駆け回り、自分のビジネスや名前を売るために、片っ端からメディアで記事を書くということをしていました。
そのような活動を続けていたことで、次第に書いた記事を見た編集者やメディアから仕事の依頼が来るようになり、かつてのように自分から「仕事をください」と頭を下げて回ることもなくなっていきました。
そう、待っているだけで仕事が来るサイクルを作り上げることができたのです。最近では、お断りせざるを得ないことも出てきました。
未来の収益アップを生む「No、But話法」
しかし、重要なのは「断り方」です。
相手に「単価が合わないからやりません」と言ってしまうと、もうその相手から仕事が来ることは永遠になくなるでしょう。本音はそこにあっても、上手に断ることでチャンスを逃さずに済むのです。私の場合は、必ずこのようにお伝えするようにしています。
「今回は依頼いただき、本当にありがとうございます。しかしながら、申し訳ありません。この仕事は自分の対応可能な分野ではないため、御社のお力になるのは難しいかもしれません。
私は○○という分野で●●などの実績を出してきましたので、少々方向性が異なる分野であれば、きっと貢献できるかと存じます。ぜひご検討のほどよろしくお願いします」これを私は「No、But話法」と勝手に呼んでいます。
「これは無理だけど、こっちならできます」という逆提案をするわけです。それにより、「では、こちちの仕事をお願いします」となったことが何度もありました。
私の場合は、原稿料の金額ではなく、その仕事をすることで自分の「資産」になるかどうかを考えて返事をするようにしています。
私はビジネスジャーナリストとしてニュースやビジネス記事を書いていますが、時々「署名なしでアフィリエイト記事を書いてください」というオファーがあります。その場合はどれだけ記事単価が高くてもお断りしています。なぜなら、署名がない記事を書いてお金を受け取っても、その記事がどれだけヒットしようが私自身やビジネスのブランディングにつながらず、「資産」にならないためです。
逆に大きなメディアで取り上げてもらえたり、自分のPRしたい内容を記事にできるオファーであった場合は、単価を気にせず積極的にお受けしています。
目先の原稿料より、長期的に見て「資産」になる仕事を受けていけば、将来の収益や収入アップにつながるからです。実際、そうした仕事をきっかけに、講演や執筆依頼、コンサルティングのご依頼をいただくこともありました。
お金になる仕事なら何でもお受けします!というスタンスでは、時間や手間ばかりかかってしまいます。
オファーされた仕事の質や資産性を見定め、断るにしても次につながるような上手な断り方をすることが重要なのです。
【億超え習慣】
「No、But話法」を活用し、仕事を〝断って〞次につなげる。
会議では「最前列の真ん中」を定位置に
ベストポジションのすごい威力
会議やセミナーに参加するとなると、日本人はとかく後ろに座ろうとします。
受動的で、主体性が必要ないものであれば、「後ろに座って話を聞くだけなんだから別に損なんてしない」と考えている人は多いのではないでしょうか。
しかし、それは大きな誤りです。お金持ちや成功する人に近づきたい、彼らのように自分もなりたいと考えるのであれば、ベストな席は「最前列の真ん中」という、多くの人がもっとも座りたくないポジションにこそ、腰を下ろすべきなのです。
私は20歳前後の頃に、ある本を手に取り「講演などでは必ず一番前の席に座りなさい」という一文に目が釘付けになりました。
そこには、「最前列の真ん中の席に座ることで得られるメリット」がしっかりと書かれていました。
23歳で大学に入学した私は、この本の教え通り、大学の講義をはじめ、講演やセミナー、会議など、あらゆる場面で最前列の真ん中に座るようにしていました。他の生徒は後ろから座り、「前から詰めて座ってください」と注意されるのが当たり前だった中、私一人だけはいつも最前列の真ん中のポジションですから、嫌でも目立ちます。
最初は気恥ずかしさが強くてやめたいと感じたこともありましたが、程なくしてこの効果が現れました。
まず、先生からも生徒からも、「いつも前に座っているよね?」とよく声をかけられるようになり、あっという間に顔を覚えてもらうことができました。
そして、先生から逆に「前回はここまでやったんだっけ?」と確認までされるようになりました。
さらには、研究室によく誘ってもらい、講義中では絶対に聞けないような面白い裏話を聞かせてもらったり、同じように勉強熱心な友人がたくさんできたりもしたのです。
講師になってわかったこと
在学中、アメリカに1年間留学したこともあるのですが、最初はとても驚きました。なぜなら、日本人大学生と異なり、生徒が前からどんどん座っていくからです。おかげで、いつも最前列の真ん中の席に座るために、早めに教室に行くことを余儀なくされたほどでした。
アメリカの大学では、授業中、積極的に発言をして存在感をアピールしなければスコアを稼げないですし、アルバイトなどで自ら学費を貯めて大学に来ている人も多く、意欲がそのまま座る席に現れていると感じました。
最近では、講義やセミナーに受講生として参加するのではなく、講師として出させていただく機会が増えています。そうすると、前の席に座る人ほど、積極的に質問をしたり、意見を発表する人が多いと感じます。
バックグラウンドを尋ねると、バリバリ活躍されているビジネスパーソンであることが多く、「前の席に座る人ほど優秀である」という法則が私の中に確立されています。
また、受講生として資産運用に関する講演に参加することもありますが、同じように一番前の席に座る人とは、一体感もあってすぐに仲良くなるものです。
眠くなることはありませんし、憧れの登壇者と距離が近いため、自然に顔を覚えてもらえるという、大学時代と同じメリットを変わらず得ることができています。
あなたが学生でも社会人であっても、会議や講演では必ず「最前列の真ん中」というベストポジションを取ることを意識してもらいたいと思います。
【億超え習慣】
会議やセミナーでは、常にメリットだらけの「最前列の真ん中」に座る。
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