葬儀方法でもめないために

あなたが亡くなった後、残された家族は何をしなければいけないと思いますか?役所や金融機関への届出、知人への連絡などやるべきことは本当にたくさんあります。いくら体があっても足りない、という言葉がふさわしい状況です。そんな中で葬儀の詳細を決めていかなければならないことになります。しかも、葬儀は形式にもよりますが、決めることが本当に多いので、残された家族にとってはかなりのストレスです。

形式や詳細をめぐって、家族や親族がもめる、ということは珍しい話ではありません。そのため、あなたが生前に葬儀方法の詳細まで決めて、それをエンディングノートに書き起こしておくことは、家族にとってはとても参考になる情報となります。自分一人で葬儀の詳細を決めるのが難しい、という人は、葬儀社の無料相談などを利用し、自分の考えをまとめておくといいでしょう。


介護、終末期医療でもめないために

エンディングノートが役に立つのは、あなたが亡くなったときだけではありません。病気や事故などで、意思の疎通が難しい状態になった場合にも役立ちます。脳疾患、認知症など意思疎通に障害をもたらす病気になったとき、介護はどうしてほしいのか。また、余命宣告を受けたときはどうしてほしいのか。

「元気なうちからそんなことを・・・」と思われるかもしれませんが、意思疎通が難しい状態になってしまっては、希望を残すことはできないのです。元気なうちから「いざというとき」のことを考えて、それを形に残すことを考えましょう。


親族、知人への連絡をスムーズにするために

あなたが亡くなったとき、残された家族は、あなたの親族や親しい人にそのことを伝えなければいけないわけです。そういうときに、連絡先が一つにまとまっていると、連絡がスムーズにいくことは言うまでもないと思います。「自分に何かあったらこの人には連絡して欲しい」と思う人のリストもエンディングノートに盛り込みましょう。


最後に

エンディングノートの定義、そして、必要性について述べてきました。ここで、一つ考えていただきたいことがあります。日本では「生きているうちに自分が死んだ後のことを考えるのは縁起が悪い」という風潮があるためか、死について考えることはタブー視される傾向がありました。そのため、エンディングノートを書くことにもためらいを感じる方もいるでしょう。

しかし、「いざというとき」が来てしまったとき、残された人々は何が一番困るかわかりますか?「どうしてほしいのかわからない」ことが一番困るのです。そのため、あなたの意思を形にして残すことはとても重要である、ということを考えてみていただきたいと思います。

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