全体を俯瞰すれば、解決の糸口が見つかる!

2軸思考,木部智之
(画像=THE21オンライン)

様々な要素が絡まり合った複雑な問題でも、二つの軸を描くだけで解決できる――。プロジェクトマネジメントの経験が豊富な木部智之氏は、そう話す。どんな場面でも使えて、思考を速くする効果もある「2軸思考」の方法について、木部氏に教えてもらった。

複雑な問題を複雑なまま考えてはいけない

複雑な問題や解決困難な問題に直面したとき、皆さんは何から手をつけますか。こんなとき、思いつきで行動すると、時間ばかりが過ぎていき、事態はますます悪化します。

私は、急がば回れで、まずは立ち止まって、問題の全体像を把握することから始めます。

問題が複雑に見えるのは、全体像をつかめていないからです。全体像がわかれば、「色々な現象が起きているけれど、問題の本質はここで、きっとこうすれば解決できるぞ」という突破口が開けてきます。

そこで私は、「全体を俯瞰して、問題をシンプルにしてから行動すること」を、いつも心がけているのです。

では、どうすれば、それが可能になるのでしょうか。それは簡単です。縦軸と横軸の2軸で枠を作って考えればいいのです。

以前、私の部下が、「やらなくてはいけないタスクが30個も溜まってしまい、どうすればいいかわかりません」と相談に来たことがありました。

私は、縦軸にタスク、横軸に「課題の内容」「現在の状況」「担当者」「難易度」「影響度」「優先度」を設定した枠を作って、状況を整理するように指示しました。 そうして全体を俯瞰できるようにし、問題をシンプルにしたわけです。そして、「影響度」や「優先度」が高いものから、順次、片づけさせていくことにしました。

このような思考法を、私は「2軸思考」とか「2軸フレームワーク」と呼んでいます。