企業経営における三大資源は「ヒト・モノ・カネ」といわれるが、個人の「人生経営」においても同様に「ヒト・モノ・カネ」が重要である。そしてZUU onlineでは、企業がお金を管理するためのお馴染みのフレームワーク「P/L」と「B/S」 について企業を個人に置き換え、個人が「P/L」と「B/S」をコントロールするために必要な情報をお届けしている。資本を生み出す重要な存在である「B/S」の「資本」に「事業資本」という考え方を取り入れているのがZUUの、そしてZUU onlineのユニークな点といえる。ZUUの冨田和成代表取締役に、「事業資本」という考え方の重要性や、個人もその考え方を取り入れたほうがいい理由について聞いた。(聞き手:ZUU online編集部)
「事業資本」とは――金融資本、人的資本との違い
――ZUUでは、個人もB/Sを作ることの重要性を指摘しています。その中に「事業資本」という考え方がありますが、その意図や定義、どういう経緯でそこに至ったのか、などをうかがいたいと思います。
まず“資本”というものを大きく4つに分けて考えていて、そのうち最も一般的なのは「金融資本」と「固定資本」ですよね。そのほかに「人的資本」と「事業資本」と分類しています。個人でも法人でも、資本というものを考えたときに、同じものとして一緒くたにすると扱いづらいんです。特に人的資本と事業資本の間に大きな乖離があって、もう1つは、金融資本と事業資本の間に大きな乖離がある。
――人的資本と事業資本の間の乖離とはどういうことでしょうか。
その一番分かりやすい例は、『大富豪が実践しているお金の哲学』(クロスメディア・パブリッシング)の帯にも記載した「大金持ちは仕組みで稼ぐ」ということかなと思います。