ゴルフクラブの会員資格の相続
遺産にゴルフクラブの会員権があったら、まずはそのゴルフ場の会員規約を確認してください。
会員権を相続してゴルフ場を引き続き利用していきたいと思っても、それが可能かどうかは、各ゴルフ場の規約によります。文言は様々ですが、規約に、会員資格の相続による承継を認めない旨や、死亡により会員契約を終了する旨の記載がある場合は、そのゴルフ場の会員権は相続できません。もしも相続に関する規定がない場合は、会員資格の譲渡に関する規定を参考にしてください。
会員資格を相続財産として扱う旨の記載がある場合は、ゴルフ場へ名義変更の手数料を払えば、引き続き会員としてプレーをすることができます。
ゴルフクラブの退会
次に、相続人となった方がゴルフをプレーしない場合の手続きについてお話します。この場合、選択肢は二つあります。
会員資格の売却
ゴルフ場によっては、会員権が高値で取引されているところもあります。逆に、ほとんど売買市場が存在しないゴルフ場もありますので、専門の業者に相談の上判断してください。また、会員権の売却が可能かどうかは、相続人が利用する場合と同じく、各ゴルフ場の規約によります。規約により、会員資格の譲渡・相続が認められない場合は、会員権を売却することはできません。
ゴルフクラブの退会
入会しているゴルフクラブに、故人が死亡した旨を伝えて、退会の手続きをしてください。ここで、退会時に注意して頂きたい点が二つあります。一つは、未払い会費の有無です。万が一、故人に未払いの会費等がある場合は、相続人が支払わなければなりません。もう一つは、預託金の有無です。故人が入会の際に、預託金として、一定の金額をゴルフ場へ預けている場合があります。多くのゴルフ場では、預託金返還制度があります。故人に未払いの会費などがある場合は、預託金から清算されますが、残りの金額は相続人に返還されます。
この未払い会費や、預託金返還請求権については、各ゴルフ場の規約にかかわらず相続することになります。
例えば、相続したゴルフ場の規約に、会員資格の相続ができない旨の記載があれば、相続人はゴルフ場の利用権を相続することはできません。しかし、この場合でも、故人に未払いの会費があれば、相続人が代わりに支払うことになります。同じく、故人の預託金は、相続人が受け取ることができます。つまり、利用権の相続と、未払い会費や預託金返還制度の相続は、別の相続として捉える必要があるのです。
次にリゾートクラブの会員権の相続に関してみていきましょう。