(本記事は、二神雅一氏の著書『思考のリミッターを外す「非常識力」 日本一不親切な介護施設に行列ができる理由』ユサブルの中から一部を抜粋・編集しています)
自分の特性を知るための7つのステップ
では、具体的にワークに入っていきましょう。
まずは自分の「特性」を知りましょう。7つのステップで進めていきます。
【ステップ1】性格的長所を5つ以上、書き出す
あなたの性格で、「長所」と言えることは何でしょうか?ちょっとしたことでも構いませんので、最低5つ以上を挙げてみてください。
例えば「明るい性格である」「嘘をつかない(正直者である)」「時間に正確(遅刻をしない)」「いつも笑顔」など、可能な限りポジティブな発想で書き出してみてください。
できるだけたくさん出せるポジティブさを持つほうが、自分と向き合うことを恐れなかったり、自分を強く持てたりして、自ずと仕事でも力を発揮するようになります。
【ステップ2】ちょっと上手にできることを3つ以上、書き出す
次は、他人よりもちょっと上手にできることを3つ以上、書き出します。ステップ1と同様、これもポジティブに考えて、「プロに比べるとな〜」などと遠慮せずに書き出してください。
そしてさらに、上手になれた理由も一緒に言えるようになってください。
【ステップ3】これまでに「楽しかったこと」「のめり込んだこと」「やっていて飽きないこと」「苦にならないこと」を書き出す
続いて、自分がこれまでにやってきて「楽しかったこと」「のめり込んだこと」「やっていて飽きないこと」「苦にならないこと」を書き出します。
学生時代のクラブ活動や学校外の習い事、趣味的な活動もこの中に入ってきます。特に仕事をしている人は、これまで取り組んだ業務の中に見つけることができれば、しめたものです。
【ステップ4】今後「やってみたいこと」「挑戦したいこと」「憧れていること」を書き出す
その上で、今後、自分がチャレンジしたいことを書き出してみてください。ステップ1の「長所」と、ステップ2の「上手にできること」との関連性が高いほうが良いです。
特に、自分が選んだ職業の中にそれを見つけられるといいですね。
【ステップ5】自分の人生の特徴と自分の信条を書き出す
ここまでできたら、次は人生の特徴と自分の信条を書き出しましょう。
まず人生の特徴は、自分がどういう人格形成をしてきたかを自分に問いかけて自己洞察します。
「目の前の壁にはまず乗り越える努力をしてきた」
「何かをスタートさせるときに率先してリーダーシップを執った」
「誰かを支える側で活躍することが多かった」
など、自分の人生の特徴を振り返ってみてください。
幼少期、少年期、思春期、青年期と分けて書き進めていくと良いでしょう。そこで自分自身の経験を通して培った価値観のようなものが見えてくればOKです。それが信条になります。
【ステップ6】人生で「意のままになった主なこと」と「意に反してはいたが結果的に実現したこと、形になったこと」を書き出す
さらに、人生の中で意のままになったことと、逆に意に反していたけれども結果的に実現したことを振り返ってください。
「意に反していたが結果的に実現したこと」というのは書き出しにくいかもしれませんね。私の例でお話ししましょう。
私は高校生のころから一国一城の主になりたいと思っていました。そういう価値観を持っていたわけです。ところが、高校の先生に勧められ(自分の意思はあまりありませんでした)進学した先は作業療法士の養成校でした。しかも、入学後に作業療法士には開業権がないことを知り、軽く登校拒否になりかけたほどがっかりしました。
まさに、意に反した出来事でした。ですが結果的に現在は、経営者として「一国一城の主」は実現しています。しかも、作業療法士の道に進んだからこそ実現できたことなのです。
このように思ってもいなかったことで、満足した今があり、形になっていれば良いのです。
【ステップ7】他人からの評価をまとめる
最後に、周囲からの自分の評価をまとめましょう。
ここまでは自分で自分のことを見てきましたが、最後は周囲の声を聴くのです。いきなり自分自身のことについて他人に尋ねるのは意外と難しいものです。そんなときは、「課題を出されたので協力して」とお願いしましょう。
親、兄弟姉妹をはじめとする身内や、友人・知人、学校の先生(卒業後であっても聞ける人はぜひ聞いてください)、先輩・同僚など、聞けそうな人にはどんどん聞いてみてください。
できるだけ長所や良い特性をあぶり出したいので、素直に「私の良いところを教えてください」とお願いしてみましょう。
この7つのステップのワークをするときは、じっくり腰を据えてやってみてください。本気で自分の特性を得ようとする姿勢で取り組めば、必ず人生に有益な結果が得られることと思います。
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