(本記事は、horishinの著書『ズボラでも絶対できる 不労所得生活!』ぱる出版の中から一部を抜粋・編集しています)
不労所得度で見たら不動産一択!
中小企業診断士でもある私が、診断士の観点から不労所得についてお話しします。
不労というからには、「働かない=体も頭も動かさない」と定義する必要があります。また、単発で所得を得るものは不労所得とは言えないですよね。
働かずに所得が入るのですから、サラリーマンは通常定年まで働くと仮定すると、最低でも数年から数十年は所得が入り続けるものが、不労所得となりえるのではないでしょうか。
世の中には様々な不労所得がありますが、基準がありません。そこで、単位(基準)を定義しました。
その単位が「不労所得度」です。
「不労所得度=再現性×工数×リターン」の公式で、導き出されます。
不労所得度という尺度が分かれば、不労所得を明確に捉えることができます。特に、ネット上の怪しい不労所得を得る方法なんかは、「不労所得なんかじゃない!」とお分かりいただけると思います。
では、さっそく解説していきましょう。分かりやすいように世間でよく不労所得と言われる12種類の方法を、具体例として説明します。
・銀行預金での金利
・国債の金利
・不動産投資によるインカムゲイン
・株式投資による配当
・株式投資のキャピタルゲイン
・FXのキャピタルゲイン
・投資信託のキャピタルゲイン
・先物取引のキャピタルゲイン
・仮想通貨のキャピタルゲイン
・YouTubeによる広告収入
・ブログの広告収入(アフィリエイト)
・転売収入
●再現性という観点
再現性とは、ある事象がテーマとなったときに、それを成り立たせていると考えられる要素や要因に還元したときに、同じ要素や要因を条件として整えたときに、再びまったく同じ事象が起こる性質を備えていること(引用元:Wikipedia)。
簡単に言うと、「誰がいつやっても同じ現象が起こる」ということです。この再現性は非常に大切なので、頭に叩き込んでください。再現性が低い不労所得の方法をいくら実践しても、宝くじを当てるのと一緒になってしまいますから。
再現性には、
・時間
・人
という2つの軸があります
時間軸について具体的に言うと、「今ブームのアーティストのCDを転売」のように、ブームの間はプレミアがついて高値ですが、ブームが過ぎると通常の値段に戻るようなものがあります。
株のトレードも同じですね。同じ銘柄を1時間の差で購入しても同じ価格とは限りません。仮想通貨のように、先行者に有利だったという事例もあります。
特にFXは、1秒の差が利益に大きく関係する不労所得ですので、時間軸における再現性は低いと言わざるを得ません。
だから、「FX自動売買ツールで稼ぐ」「バイナリーオプションで稼ぐ」「アービトラージシステムで稼ぐ」などの方法がうまくいかないのは、お分かりいただけると思います。
また、ブログやYouTubeなどは、その人のキャラクターやブランディングが影響するので、人によって再現性が異なります。つまり、「人軸による再現性がない」ということになります。
向いている(センスがある)人にとっては簡単に稼げる方法かもしれませんが、向いていない人がどれだけ努力しても、稼ぐのは至難の技です。
このような観点から、「YouTubeで稼ぐ」「Twitterで稼ぐ」など、人軸の情報商材などを購入して試したとしても、そのほとんどの人がうまくいかなかった……となるのです。
再現性が低い不労所得の方法を実践したとしても、再現性がないわけですから、不労所得になるはずはありません。
時間軸の不労所得については「時の波」に乗らないと稼ぐことは難しく、人軸の不労所得についてはトライしてみないとわからないケースがほとんどです。何年も実践したけど全然稼げなかった......なんて最悪ですよね。
●工数という観点
再現性と同じくらい大切な観点が「工数」です。
不労所得の手段は前の図と同じですが、横軸を再現性から工数に変えると、不労所得の各手段が全く違う位置に移動しています。
YouTubeやブログは、工数をかけて動画や記事を作成していく必要があります。量だけでなく、質が問われます。質が良ければ、動画や記事の蓄積と共に広告収入が増えていき、不労所得になり得ます。
転売であれば、継続的に売ったり買ったりする必要があるため、常に一定の工数がかかります。
不動産投資や株式投資だとしても、物件や会社の情報を調べたり研究したりするために、多少の工数はかかります。
ここまでの内容で、不労所得と一概に言っても「再現性」と「工数」という観点を考える必要があることがお分かりいただけたと思います。
●「不労所得度=再現性×工数×リターン」
再現性が高いものを10、低いものを1
工数が少ないものを10、多いものを1
リターンが大きいものを10、小さいものを1
とします。
・銀行預金での金利:再現性10×工数10×リターン1=100
・国債の金利:再現性9×工数10×リターン1=90
・不動産投資によるインカムゲイン:再現性6×工数6×リターン6=216
・株式投資による配当:再現性6×工数10×リターン2=120
・株式投資のキャピタルゲイン:再現性3×工数7×リターン5=105
・FXのキャピタルゲイン:再現性2×工数5×リターン9=90
・投資信託のキャピタルゲイン:再現性5×工数7×リターン3=105
・先物取引のキャピタルゲイン:再現性1×工数8×リターン6=48
・仮想通貨のキャピタルゲイン:再現性1×工数3×リターン10=30
・YouTubeによる広告収入:再現性1×工数2×リターン4=8
・ブログの広告収入(アフィリエイト):再現性2×工数1×リターン2=4
・転売収入:再現性4×工数3×リターン5=60
このように、貯金を100として見ていくと、不労所得の基準が定まるので比較しやすくなります。貯金は減ることはないですからね。
数値を比較すると、不動産投資が最も値が高いのが分かります。しかも、各数値のバランスがいいですよね。
株やFX(仮想通貨は特に)の場合、再現性に不安があるので長期の不労所得には向いていません。そのため、複数の手段を実践して、リスクを分散すべきだと考えます。反対に、副業(ブログ、YouTube、転売など)と言われるジャンルのものは不労所得度がかなり低く、不労とはなかなか言いづらいことが分かります。
よほどのセンスや桁違いの努力がある場合は別ですが、そうでないのであれば、いくつか試してみてご自身にマッチするものを探さないといけません。
このように比較すると、不動産投資が不労所得に近づく近道なのがよく分かります。
【投資ポートフォリオ】国内区分不動産、国内1棟不動産、海外積立、ヘッジファンド、仮想通貨、ベンチャー事業など。
【保有資格】弁理士、中小企業診断士。
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