アポの30%は「お客様以外」にしよう

一方、後者の「アポイントの相手は誰か」についてですが、その主体は当然、お客様です。新規のお客様(見込み客)と既存のお客様が中心になりますが、私はお客様以外のアポイントを意識的に入れるようにしてきました。知識や情報が偏らないようにするためです。

忙しい日常のなかから、お客様は私とのアポイントのために貴重な時間を割いてくれるわけです。私としては、お客様に役立ちそうな情報を提供することで、せめてその時間がお客様にとって有意義だったと思ってもらえる時間にしたい。さまざまな立場・業界の人と会える私なら、多忙なお客様が知り得ないような情報も得ることができます。

そうした情報は、われわれが考える以上にお客様にとって有益なのです。

アポイントの比率としては、新規のお客様が40パーセント、既存のお客様が30パーセント、お客様以外が30パーセントといったところでしょうか。ある程度のバランスは考えたほうがいいでしょう。

一戸 敏(いちのへ・さとし)
保険代理店(株)エージェント代表取締役兼CEO
北海道札幌市出身。明治大学商学部中退。会計事務所勤務を経て28歳で保険業界に転身。営業マンとして数々のタイトルを獲得すると同時に、自身が経営する株式会社エージェントを大型化し、グループ全体で300名ほどの組織を形成し、グループ全体で取扱高100億以上の企業にまで成長させる。住宅・不動産会社(株)FIND会長兼ファウンダー。米国保険ブローカーAgent America co.,ltd Director。保険業界の称号であるMDRT終身会員(18年連続登録)、MDRT COT11回登録、MDRT TOT2回登録。(『THE21オンライン』2019年11月07日 公開)

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