あなたに合う投資方法が必ず見つかる!

投資地図,安恒理
(画像=THE21オンライン)

投資には様々な方法がある。すでに実践していても、「もう少しリスクを取ってリターンを増やしたい」など、新しい投資にチャレンジしたいと考える方もいるだろう。また、その逆を考える方もいるだろう。そこで、30年以上の投資歴を持ち、株に関する書籍がベストセラーとなっている安恒理氏に、改めて各投資方法の特徴とリスクをひと目でわかる図にして、投資のコツとともに教えていただいた。

「何もしないこと」こそ、最大のリスクになる時代

「損したくないから銀行預金でいい」と考えている人がいるなら、その考え自体が、リスクです。超低金利の今のご時世、インフレになれば資産は実質的に目減りしていきます。

人生とは、生きているだけでリスクを抱えているものです。だったら、リスクを知ったうえで、最善の道を選ぶべき。リスクを知らないことが、一番のリスクなのです。

リスクとひと言で言っても、何がリスクかは人によって違います。年齢や家族構成、資産の状況、どんなライフスタイルを送りたいのか。

例えば老後は頻繁に旅行をしたいのか、あるいは夫婦二人でのんびり暮らしたいのか。残りの人生を生きるのに、自分はどこまでリスクを取れるのかを考えて、資産運用の計画を立てる必要があります。

投資のリスクを抑えるために大切なことは、「最悪、なくしてもいい」と思える余剰のお金を投資にまわすことです。

生活費には手をつけない。借金も絶対にダメです。「眠れぬほど株を持つな」という投資の格言があるように、なくしたら困るお金で投資をすれば、不安や焦りから冷静な判断ができなくなります。投資における最大のリスクは、人の心なのです。

株で儲ける人は、全体の1割程度と言われています。もう1割がトントンで、残りの8割は損をしています。なぜなら、一度損をするとやめてしまう初心者が多いからです。

株で成功している人も、最初はみんな痛い目に遭いながら勉強しています。最初は「勉強料」と思えるくらいの余裕がないと、投資はうまくいきません。

FXはレバレッジによってリスクが変動する

リスクに関する私の考え方をお伝えしたところで、ここからは、各投資方法とそのリスクを紹介していきます。

最もリスクが低いのは、元本がほぼ保証されている「国債」ですが、今の低金利を考えると「運用」のうちには入りません。

外貨を使った取引では、「外貨預金」が最もローリスクです。

ただし、リスクはゼロではなく、為替リスクには注意が必要です。海外通貨のほうが円よりも金利が高い傾向にあるため、円預金よりはリターンが期待できるとはいえ、以前より投資商品としての魅力は薄れています。

外貨預金よりも若干ハイリスク・ハイリターンな投資方法としては、外国債券に投資する「外貨MMF」があります。

レバレッジのかけ方によってリスクが変動するのが、「FX(外国為替証拠金取引)」です。FXは、2国間の通貨の為替レートの差益を得る投資手法で、日本では資金(証拠金)の最大25倍まで取引が可能です。

レバレッジを1倍にすれば、外貨預金と同じような運用ができる一方で、レバレッジを高くすれば、ハイリスク・ハイリターンの運用になります。