富裕層たちは、一般的にはあまり知られていない投資を行っている。その一つが「ベンチャー企業投資」だ。コロナ禍という未曾有の大惨事の影響が大きな現在も、なぜ彼らはリスクが高いと思われるベンチャー企業に投資をするのか。日本、米国、スイスのプライベートバンクに11年間在籍し、現在は「ウェルスパートナー」代表を務めて富裕層の資産形成サービスを手掛けている世古口俊介氏にベンチャー企業投資の極意を解説してもらった。

ベンチャー投資による利益の本質とは

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(画像=Rawpixel / pixta, ZUU online)

ベンチャー企業は設立されたばかりで、利益さえおぼつかないケースも少なくない。中には計画通りにいかず、倒産してしまう企業もある。そうしたベンチャー企業への投資はリスクが高い。実際、証券取引所の上場審査をクリアし、証券会社や監査法人などからお墨付きをもらっている上場企業への株式投資とはワケが違う。

一方で、大きな利益を得るまでに成長しIPO(上場)したり、M&Aで会社を売却したりすれば、投資した株式が10倍や100倍になる可能性だってある。つまりベンチャー企業投資は、「ハイリスク・ハイリターン」な投資といえる。

こうしたベンチャー企業投資をしているのは、自らも会社を経営し、成功して富をなしている富裕層たちだ。なぜなら、自身も過去に投資を受けて会社を成長させて上場。その結果、投資家に大きなリターンをもたらした経験があるからだ。つまり、自らの成功体験をもとにしているのだ。

こうした投資家のことを「エンジェル投資家」と呼ぶ。エンジェル投資家は、会社経営によって培った経験から自ら“目利き”として、大きなリターンを生む企業へ投資しているのだ。